有名なスフィンクスの謎がある。
「朝には４本の足で、昼には２本の足で、夕方には３本の足で歩く動物は何か？」
答えはもちろん「人間」である。

だがスフィンクスの謎にはより根元的な「問い」が含まれている。
なぜ、そもそも人類はハイハイ−４足歩行のままでいなかったのか。
直立して２足歩行するという、動物の中でとても珍しい形態に進化したのはなぜなのか？
直立できるように骨盤が変化したために産道が狭くなった人類は「難産」を宿命づけられた。
人類のようにお産で母親がしょっちゅう死ぬ動物はいない。
そうまでして、なぜ直立しなければならなかったのか？

筆者はその答えを探しにアフリカに飛ぶ。
アフリカ・マダガスカルの貴重で珍しい自然描写も魅力的だ。

そしてスフィンクスの謎の答えは？　それは実に意外な答えであった。
答えはぜひ、本書をご覧いただきたい。
大人が読んでもワクワクドキドキできる、本当の良書である。