双子の弟、環、衿子とハル。これまでの登場人物に、過去の海野さんの作品の登場人物なども加わって時間が進んでいきます。私としては、双子の話が読めて満足でした。少しずつ成長していく彼らを見守るような気持ちなんでしょうね。禁じられた恋もあるし、人によっては納得いかなかったりまだ足りないと感じるかもしれません。けれど、こうやって様々な捉え方が出来た方がいい気もします。
ハッピーエンド、アンハッピー、色々な意味で海野テイストが味わえる仕上がりになっていると思います。名作だと思うし、四巻ずっと保って描かれたことに敬意を表したいです。
でも海野さんのコメというかそこらへんの説明を読むと、納得です。
残念だけど、これからの海野さんの作品に新たな期待を注ぎつつ、
見守っていきたいと思えました。
海野さんは、大学で心理学専攻されていたのですね。
至極、納得です。女性対象の漫画というのは、
とかく恋愛そのものが中心となった作品が多いように思いますが、
この回転銀河では、色々な人の思いが織り成すことで発生する関係とか想い、
といったところに深くうなずけたり、考えさせられたり、
ほろりじーんと来たりさせられて、読み応えのある作品だったと思います。
登場人物の全ての人が、まさに今同じ時代を生きている、
息をしている、という静かな躍動感が溢れていて、
胸に迫ることもたくさんありました。
時々、登場人物の語る台詞の意味とか真意がどこにあるか、
何から発生しているのかを考えて、しばし考え込む時もありました。
そして読後は、言葉にはならない何かほわんとした胸に残るものが。
これに近い気持ちになったのは、心理学で有名な河合隼雄氏の本を読んだ時でした。
書き手側で「こう思ってください」といった強いメッセージのあるものもあれば、
「あなたに届くカタチでどこかにおさまれば」といった、
読み手側に考えをゆだねるような作品もあるのだなぁと思いました。
発売日の13日は、渋谷でサイン会があったそう。行きたかったなぁぁ
次回は是非駆けつけたいです。海野さんに幸あれ♪♪