期待を裏切らない本
★★★★★
(下巻もやはり買ってしまった。)
目次を眺めると、クラスの抽出方法や、オブジェクト指向の教育方法など、
思わず引き込まれる魅力的なセンテンスが並んでいる。
期待を裏切らないというのは、「やっぱりね」という意味で、
やはりそこに銀の弾丸は無い。
しかし、これだけのボリュームで、
オブジェクト指向技術に対する首尾一貫したアプローチを保った
(つまり、エッフェルの理念のという)
詳細な論文は、他には有り得ず、これからも出ないだろうと思う。
まだ理解不能なところも多々あるが、
メイヤーの悪ふざけも含めて、長い時間をかけて「楽しめる」本である。
そもそも、「入門」というのは悪ふざけではないかと思うのだが、どうなのだろうか?
メイヤーのSmalltalk評を、ケイが読んだらなんと言うのか訊いてみたい。
Javaの評価が思いのほか高いと思った。
内容的には多少古い点があるかと思うが、
普遍的であるという点で、最高の評価をつける。