山本精一率いる4人組歌ものユニットの、約1年ぶりとなるミニ・アルバム。前作『はじまり』でメンバーが新しくなり、浮遊感のあるギターとグルーヴィーなドラムスを中心とするバンド・アンサンブルに変化したが、本作はそのスタイルをより確立させている。それ以上に今回はソングライティングも充実していて、歌詞の言葉数が多くなり、メロディーも美しく躍動感にあふれ、歌そのものが力強くなっている。つまり彼ら独自の音を高めつつ、普遍的なポップスとしての魅力も増した作品といえるだろう。ニール・ヤングのカヴァー曲「ONLY LOVE CAN BREAK YOUR HEART」の木訥（ぼくとつ）としたヴォーカルも聴きもの。（小山 守）