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代数入門 (現代数学への入門)

価格: ¥4,305
カテゴリ: 単行本
ブランド: 岩波書店
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のんびりと楽しんでいます ★★★★☆
退職した元エンジニアです。熱力学やハミルトン力学を理解したくなったのがきっかけです。いろいろ調べ、関係する本を覗いてみました。でも理解できる本がみつかりませんでした。しばらくして、ハタと気がついたのです。使われている数学を、分かっているつもりだったのが、実は根源的なところで理解してないのだ、と。それで、大学入門レベルの解析学の本をはじめとしていろいろ図書館から借りてめくって比較してみたり、アマゾンのレビューも参考にして、探しました。その結果、数学の入門としてこの本を選びました。ガチガチの理論展開ではないし、かといって読者に自己満足を与えるだけの本ではなく、本気で学びたい素人の私にはちょうど良いテキストです。毎朝、少しずつ読んでます。
代数体の構成の仕組みへの道案内 ★★★★★
数学の一分野−代数系ーを覗きみる読者の多くは、複素数体の構成の仕組みを知ることに興味を向けている。本書は、実数の拡大体としての複素数の構成を第5章から以降に割り付けている。第5章以前は準備段階といえる。暫時第5章以前に立ち戻りながら読み進むことになろうが、文意の進展過程で、問と演習問題の結果を参照しているところが随所でみられる。問と演習問題の着手を省くことがまぬかれないことはかなりの負担である。第4章に、複素平面と実数の順序対の表示による演算方法が導入される。複素平面表示は、WallisからWesselにいたるまでの数世代の天才達の足跡を経て確立された手法である(Paul J. Nahin,An Imaginary Tale: The Story of The Square Root of Minus,pages 40and48)。数世代の天才達の足跡を経ずして複素平面の表示方法を受け入れることは、あたわないことである。また実数の順序対による演算方法は、複素数体が実数の2次元代数拡大体であることの証明手続きを経て始めて会得できる。 これらの説明順序の逆転は、一部の教材を除くすべて解説書で採用されているから、教育指針等からの要請に基づくのであろうが、このことが多くの挫折者を輩出する結果をもたらしていることにならないだろうか?これらのことを踏まえても、本書は内容構成に周到な準備が伺える優れた解説書である。すべての問と演習問題の着手を厭わなければ、本書は最高の学習書であると思われる。

入門書にとって大事なわかりやすさが存在する ★★★★☆
私は数学の本に関して以下の3点で評価している。
1.文字、数式が読みやすく、大きいこと
2.専門用語、記号が統一されていること
3.著者が読者を意識していること。(難解なものを難解にしか伝えられない専門家は、少なくとも二流であり、そういった本も一級品ではない。)

この3点で評価すれば、この作品はほぼ確実に満足できる入門書である。
特に3番目に示した点である、読者(初学者)に対して著者が「なんとしても理解させよう」というかなり強い思いが感じられる。入門書にとって大事なのは、わかりやすさであるということをこの著者は熟知している。(具体的には式の展開がどの本よりも丁寧である。)したがって、ページ数の多さは、わかりやすさに重点を置いた結果なので問題は無い。

代数学の本は、高木貞治の代数学講義(改訂新版)などが有名だが、公式の証明や、数学の定義などを相当に噛み砕いている分、初学者にはやはりこちらを推奨したい。(高木貞治の本も大変すばらしい本ではあるが、作成当時にページの制限があったためなのか、証明がなされていない点がいくつかある)
他方、重要性が高いと思われる説明が演習問題回答に記述されているので、自分の学びたい項目の演習問題はきちんと眼を通すことが大切だろう。