シンプルで飽きがこないハード・ブギ
★★★★★
改めて聞くと、新生UFOのハード・ブギといえるロックンロールがこれでもか、これでもか、と迫る作品です。グループの土台をつくっているのは、ピート・ウェイの重たいベースとシェンカーのリズム・ギター。切れ味あるソロもシェンカーは弾いているわけなので、いかに彼の双肩にUFOの未来がかかっていたか。今でこそヘビー・メタルのギターはこう弾け、というパターンは確立していますが、シェンカーのこの頃の演奏が、のちのスタンダードにつながっていったことを考えると大変意義深いです。
これだけギタリストに比重がかかっていると、ライブ・アクトは大変だったでしょう。この後、グループは全米に挑戦しますが、ツアーをこなすには、どうしてもリズム・ギターを担当するメンバーが必要です。シェンカーにかかっていたストレスを推し量れる作品でもありますね。
あえてシンプルに、シンプルに曲をつくっていったことがよくわかります。飽きがこない理由はそこにあります。
代表曲満載の名盤、1975年発表の5枚目。ジャケに注目!
★★★★★
1975年発表の5枚目、バンドの勢いをまさに感じる傑作です。ヒプノシスの作った、扇情的で、トリッキーなジャケ(男女が逆)がとても話題になりました。個人的には、ライブ盤以外では、最も聴いたUFOの作品かもしれません。何と言っても、ストレートに伸びやかに弾きまくる、マイケル・シェンカーのギターは素晴らしい。
プロデュースは、レオ・ライオンズ。
メンバーは、
マイケル・シェンカー:ギター
フィル・モグ:ヴォーカル
アンディ・パーカー:ドラム
ピート・ウェイ:ベース
楽曲では、ライブでおなじみ、緩急で聴かせるLET IT ROLL,ポップかつハードなロックン・ロールSHOOT SHOOT,スペーシーなOUT IN THE
STREET,MOTHER MARYがやはり聴きものです。でもこれらの楽曲は、ライブ盤のバージョンの方がやはり、ヘヴィで良い。個人的には、3曲目のバラード、
HIGH FLYERがイイですね。
超代表曲はないけど、いいアルバムです!
★★★★☆
マイケル・シェンカー加入後2作目。「超」のつく代表曲は収録されていないが、後のライヴでもプレイされる曲が多く含まれており、そういう意味でもUFOの代表作のひとつと言えると思う。サウンド的には前作「現象」の延長戦上にあるが、このアルバムから、キーボードがフューチャーされるようになって、UFOサウンドが確立された。"let it roll"や"shoot shoot"なんかが代表曲ですが、私は"too much of nothing"が結構好きな曲です。