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銀行仕置人 (双葉文庫)

価格: ¥670
カテゴリ: 文庫
ブランド: 双葉社
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銀行取引のトラブルは現実的なストーリー。 ★★★★★
本書「銀行仕置人」は単行本で読んだが、今年に文庫出版されたのでこちらにレビューを出すことにする。本書は主役が関東シティ銀行本店営業第三部の次長の黒部一石。与信判断のミスを問われた格好で閑職の人事部付に異動させられ、そこから行内の巨悪に闘いを挑むという非常に面白い物語だ。池井戸潤氏の作品はとにかく登場人物が多い。私は読む時にいつも名前や肩書と組織をメモしている。本書も営業第三部取引の東京デジタル通信グループ、五反田支店の柏田薬品、渋谷支店の創像、青山支店の山本金融研究所、難波支店の新田エレクトロン、新横浜支店のカトウ、それに加え企画部、人事部、各営業店の行員が登場して話がどんどん展開していくので、本当にワクワクしながら読める。全ての奥底には銀行常務の立花鉄夫と、東京デジタル通信社長の阿木武光の腐れ縁と共謀がベースにあり、その企みを黒部次長が暴いて白日の下に曝すという痛快ドラマだ。その物語の中で、いかがわしい役員案件融資に対し不本意な採択意見の稟議書作成に悩む担当次長、支店長の貸し剥がし指示に悩む若手担当者、目先の手数料稼ぎノルマに悩む若手投信販売責任者、貸し渋りの結果が一括返済と取引先からの逆選別をくらって焦る融資課長等々、日頃の行員の悩みと焦りが多く登場する。顧客の事情を無視して己の都合を振り回す行員になるか、銀行の論理か顧客の論理か、銀行員の前に一人の人間として対処できるか、倫理と利益と相反したらどちらを取るか、支店長の常軌を逸したプレッシャーに部下はどうするか、斯様な行内のどこでも見られる行員エレジーを十分に描いている作品は池井戸潤氏ならではである。
う〜ん ★★☆☆☆
銀行の政治の中で不遇の扱いを受けた主人公が行内の悪党を懲らしめていく勧善懲悪ストーリー。
分りやすさと爽快さ、読みやすさはまあいいんですが、いま一つリアリティに…。
前半の支店長が自滅していくあたりはさすがにちょっと…と思った。
情実融資や万引きで墓穴に嵌ってしまうわけだが、仮にもメガバンクの支店長になるような人間がそんな脇の甘いことをするわけがないと。
そんな粗忽者は支店長になんて絶対なれませんよww

読み物としてはまあ普通ですが、序章を斜め読みしたところ高杉良系のハードなものを期待していたので結構拍子抜けしました。
窓際バンカーの復讐譚 ★★★☆☆
 都市銀行本部営業第三部次長の黒部一石が主人公。本心では賛成できない500億円の融資を、部長命令で肯定的な稟議書作成し実行したところ、相手企業が破綻して巨額の損失を銀行に負わせることとなった。その結果、総務部付に左遷。名簿整理という単純労務作業を与えられ、飼い殺しの日々を過ごす。しかし、500億円融資の裏取引、役員派閥と企業との癒着の構図を知り、総務部長の後押しを受けながら、完全と立ち向かって行く物語。
 基本的にはハードボイルドのスタイルだが、全編を通じて暗い雰囲気が漂う。出向いて行くそれぞれの支店で問題を解決し、悪徳支店長をギャフンと言わせても、爽快感がない。結末でハッピーエンドを迎えても、カタルシスが得られない。主人公の人物造詣も深みがなく、感情移入できない。もう少し主人公の人物像を掘り下げて描いた方が良かったと思う。
 悪党の手口はなるほど思わせるものがある。特に終盤に登場する闇金融の手口は凄い。池井戸氏の他の作品と比べると多少落ちる。
安定したおもしろさ!でも... ★★★★☆
巨額融資+計画倒産+陥れられた男と陥れた者たちとの死闘。
ということで筆者の得意なエリアで、さすがに面白いっ!!
読後感も爽快です。相変わらず、最後まで一気に読めますし、安定したおもしろさといったところでしょうか。

池井戸ファンとして、あえて厳しいコメントをするならば、細かな設定は違うのだが、銀行ミステリの「水戸黄門」になりつつあるような気がする。(それはそれで安心して楽しめるのだが)力のある人なので、もっと違った設定での作品も読みたいと思うのは、勝手な読者のワガママですね。

ラストの評価(爽快ですが、ちょっと無いかなー)と得意エリアでまとまっているということで星マイナスひとつにしました。

よかったです ★★★☆☆
よかったです