インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

ブランド

価格: ¥2,940
カテゴリ: 単行本
ブランド: 宣伝会議
Amazon.co.jpで確認
クリエイティブファーストの姿勢が好き ★★★★★
岡さんの消費者に対する考え方、洞察が僕は好きなので、それだけで読めた。

やっぱりマーケとクリエイティブって狭間があるのでしょうか。
仕事では左脳と右脳を両方使うように心掛けてるから、これが一番気になり
色々と参考にもなった。

また、メディアコミッションではなく、フィーで仕事をしていくスタンスも共感します。
耳が痛いひとと、痛くないひと ★★★★☆
この本を、読んで耳が痛いひとと、痛くない人がいる。基本的には、広告関係者による広告代理店批判の本であり、広告に携わっている人なら頷けることがたくさんあるだろう。耳が痛いひとの大部分は、広告関係者。そしてもう一グループ、この本を読んで耳の痛い思いをするのが、そうした広告代理店の有り様に乗っかってしまっている広告主だろう。この二者は、クリエイティブをつまらなくしているという部分では同罪である、と切っている。(ちなみに、喝采を送るのは制作プロダクションか?)あと、代理店のマーケ批判がすごい。マーケティング部門の人は、怖いもの見たさで読むといいかも。

逆に、広告の現場に携わっていないひとは、まったくぴんとこないだろうと思う。手にとらないほうがいい。ブランド戦略の本ではない。ブランド「戦術」の本である。(だから、「ブランド戦略について書かれていない」とか「ブランド論になっていない」とかは、ないものねだりというものだ。)

ちなみに、現場を知っている人なら、戦術を知らずして戦略を語るほうがちゃんちゃらおかしいわけで、机上の空論の「ブランド論」(特に、マーケ主導の本)よりよっぽど役立つと思う。

星1つ減らしたのは、値段が高いから。
企業は広告のために存在するのではない。 ★☆☆☆☆
 本書は対談集で、岡氏は本質的にCMクリエイターの視点で語っており、吉田氏もそれに同調しているので、ブランドを論じるには、ごく狭い範囲からの非常に偏った視点の内容となっている。著者らが言う問題点と解決策は、会社全体というよりも広告担当者(あるいは代理店)にとって都合が良いだけで、企業全体を見た場合に広告のために企業が存在するような議論が非常に多い。
 
 それに加えて、「今の議論でその内容を引用して意味があるのか?」と思える箇所や、システマチックな手法を批判している箇所に論拠が無かったりと、議論自体が全体的に浅く、議論の密度が非常に薄くなっている。
 
 ただし、始めから偏っていることを認識したうえで読めば、興味深い議論も何箇所かあるし、頷ける部分も有る。それでも、総合して考えると金額に見合う内容とは思えない。
下手なブランド本よりよほど面白い! ★★★★☆
広告業界では有名らしい、元電通の社員2人の対話形式。とりとめの
ない会話が続いているようにも思えるが、ズバリ!核心を突いた対話
もあり、なかなか楽しめます。

企業側に「What to say」がないままに、広告に「How to say」を求
めるために、いい広告にならない!というのはまさにその通りなのだ
ろう。が、裏返して言うと、広告代理店は所詮広告屋であり、「ブラ
ンドマネジメント」は出来ません!と言っているようなもの。
広告屋の限界ですね。彼らに過大な期待は禁物。


ただ、やはりこの2人はただ者ではない、と思う 。とても勉強してい
るし(当たり前か)、評論家的な話に聞こえつつも、企業側としては
とても参考になる事例が多い。

力のあるCMプランナーがいれば、クリエイティブディレクターはいら
ない、という辺りも、企業に置き換えればブランドマネージャーとデ
ザイナーやクリエイター、という関係だろうか。ブランドマネジメン
トの観点から考えると、決して他人事ではない。
考えさせられる1冊 ★★★★★
「本当の自分をよりよく見せたい、そこから病が始まっている」という序章のタイトルが、本書を貫くひとつの思想と言ってよいだろう。いまどきの広告論として、ここまで「痒いところに手が届く」本もなかったように感じる。

 広告とは、「商品を売る」ことに最終的には辿り着かないと意味がないことは確かであろう。反響ある広告が、その商品の実力以上に付加価値を与え、ヒット商品となる可能性は確かにある。しかし、そんな偶然を最初から当て込んでよいのだろうか?

 そして、本書はそもそも論として、その商品(事業)にそれだけの「志」があるかどうかを非常に重要視する。「志」とは、(1)ドメイン(事業領域)=その事業が何をするのか(2)卓越する意思と方向、という意味で定義しているけれども、なんてことはない。要するに「何をホンキでしたいのか?」ということに尽きる、が、これが意外と難しい。ついつい「アンケート」を盾に「消費者は飽きっぽい」だとか、「外部環境の変化が激しい」という逃げ道にひたすら入ってしまうからだ。何かに妥協してしまった結果、いよいよ「志」のない商品となってしまい、「売ります」ということだけが目的となり、「大物女優に商品を笑顔で持たせる」という何の脈絡もない「ダサイ」広告が出来上がる。

 「広告」は、「トップマネージメント」という視点も、本書では随所に語られている。経営者がかかわらなければ、担当者が変わるごとに公宣の方針は変わり、結局ブランディングは出来ない、どころか、おそらくブランドを崩壊させかねない。

 結局、現代の広告から判断される症例は、みんなに好かれたい、だとか、アイドルが好きだとか、あれも言いたい、これも言いたい、だとか、要するに自然な自分をよく見せようとしすぎていることにその原因が求められている。

 本書はさらにクライアントの症例分析だけではなく、広告業界の病にも迫っている。「競争=コンペ」の中で、ドクターであるべき広告業界自体も、ある意味疲弊し、きちんと処方箋を出すことが出来ていない現状が浮き彫りとなっている。

 「対話方式」がリズムよく、そして、自分もその中の議論に意加わっている感覚で考えながら読むことができる本だった。ぜひ一読を。