ブランドに関して、学ぶべき点はほとんど得られなかったという印象。
今回はブランドの周辺というか、直接的にはブランドに関係ない(!)
話題が多い。
もちろん、2人の雑談としてはそれなりに面白いのだけど。仕事観とか、
離婚の話とか。佐賀の話も。
タイトルが「ブランドⅡ」ではなく、全く別のものであれば★4つかな。
でも、それ以前に手に取らないか・・
ブランド論を抜きにして、2人またはどちらかのファンであるという
事ならばオススメです。
だからといって、広告関係者以外が読んで面白くないかというと、これがそうではない。テーマはブランド、広告を基点にどんどん広がりをみせていく。ダイアローグという形式がいい。話しているうちに考えが整理できるということもあるし、意表を衝いた相手の問いかけに自分でも思ってみなかった言葉を投げ返していることもある。才人同士の対話は聞いていて楽しいが、2人が友達同士であれば緊張と弛緩の、密度の濃いダイアローグが楽しめる。この本はまさにそれで、系譜としては深夜放送の「あおい君と佐藤君」「民夫くんと文夫くん」ってところだろうか。「立場は違うけど、俺たち2人が広告界を背負って立つ!」みたいな心意気はマンガ「サンクチュアリ」のようで、読んでいてワクワクもする。独立とか離婚といったエリートの抱える悩みは、小説やドキュメンタリーよりずっとリアルで親身に感じる。「理の人、情の人」「知識の人、実践の人」というキャラクター分けも、前著に比べると混沌として来て、攻守を変えながらの言葉のキャッチボールが楽しい。
出来れば2人の生会話が聞いてみたいものである、深夜放送の雰囲気で、今だったらインターネットラジオといったメディアで。
ブランディングってホント難しい。一生懸命やっても失敗も犯す。人間どこまで自分を素直に出せるかっていうことを考えさせられた本だった。
この2人にはさまれて飲みたい!正直そんな感じ。とりあえず目標にします!