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日本はなぜ日露戦争に勝てたのか (中経の文庫)

価格: ¥600
カテゴリ: 文庫
ブランド: 中経出版
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読みやすく、内容もおすすめ ★★★★★
特に期待していなかったのですが、実際読んでみるとよかったです。
坂の上の雲を読んで、もっと日露戦争に興味を持った人には楽しめると思います。
雑学的なことだけではなく、今の日本に対する具体的な提案をされている点もよかったです。
また「中学生にも読めるように」とのことで、非常に簡潔・読みやすかったです。
企業戦略を考えるにあたり大いに参考としたい ★★★★☆
日本は軍事力も国家予算も10倍のロシアとなぜ戦い、勝利出来たのか。その戦略は小手先の戦術に陥りがちの企業経営の大いに参考となる。

1.味方を作る
 ・イギリスはロシアのアジア進出を阻止したかった。
 ・義和団事件で日本兵が見事に外国人を保護し信頼された。
 ・毅然として不平等条約の改定に全力を尽くした。
  (欧米列強は力のある者、能力の高い者に敬意を払う。)
 ・ロシアのマカロフ中将の戦死に対して哀悼の意を表した。
  (武士道に対して、日本びいきが増える。)
 ・以上により日英同盟が結ばれ、米は日本に情報を与えた。

2.技術力
 ・リスクを考え、兵器の国産化を進めた。
 ・管理、保管に優れ破壊力のある下瀬火薬の発明
 ・木村駿吉による無線電信の開発

3.情報を活かす
 ・明石大佐をロシアに送り、資金をふんだんに与えた。
 ・反ロシア抵抗運動を支援しロシア軍をモスクワに留めた。
 ・福島がシベリアを踏破しシベリア鉄道に精通した。
 ・さらに東南アジアでイギリスの動きを見事に読んだ。

4.資金調達
 ・国を富ませるために国民を富ませた。(殖産興業政策)
 ・国家予算2.5億の日本が日露戦争で20億円弱を使った。
 ・高橋是清が人脈を活かしてユダヤ資本を動かした。

5.常識ある首脳陣
 ・専門家を活かしつつ信念と見識を持って全体を統率した。
 ・負ける恐怖を背景に決して逃げずに真剣に考えた。
 ・負けないための手を打ち尽くした。

逆に第二次世界大戦では昭和天皇が敗戦理由を4つ挙げている。
 ・敵を知り己を知るということを体得していなかった。
 ・精神主義に陥って科学を軽視した。
 ・陸海軍の不統一
 ・常識ある首脳陣を欠いた。