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言ノ葉ノ世界 (新書館ディアプラス文庫 240)

価格: ¥588
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新書館
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テーマに一貫性が無くスッキリしない読後感 ★★★☆☆
『言ノ葉ノ花』は、これまで読んだBL小説の中で、いえ、コミック、ゲームを含めても、ベスト3に入るほど、愛おしい小説です。それは、愛することの苦しさ、対するよろこび、信じることの幸福対する、絶望が、わかりやすくハッキリと二人のCPを『心の声』という描き方で、読むものに伝え、更に、夢のような甘い世界(この作者の真骨頂です)にどっぷりと浸らせてくれたからです。
その後にどうしても、聴きたくて購入したBLCDも作品そのものの燦然としたピュアな美しさで、二枚組の名作BLCDは、映画館で邦画を観ているかのような、せつなく懐かしい作品になっておりました。

この作家さんは、数あるBL小説の中でも、どれも安っぽいことは無く、文章が非常に解り易く、BL的心理描写が天才的に上手いように思っていました。だから、ファンといってもよいくらいの方です。

それを踏まえて、この作品を評価すれば、話が途中で終わっている感じを覚えます。

生まれつき「心の声」が聴こえてしまうばかりに、ずるく多少卑屈な、人間不信男になってしまった攻と、ピュアで真面目な「心の声」と言っていることが、殆どズレの無い受の恋愛なのですが、そのストーリーの中に、当たらないホームレスの占い師という脇役が絡んできます。残酷な攻はこのホームレスをしょっちゅう苛めるのですが、何故ここまでのことを、攻がするのかという疑問の答えが最後まで無かったことや、残酷でありがちな「ループする恋愛」を、ループの途中で終わらせてしまったこと、(これをハッピイエンドということにしてしまった状態)そして、とってつけたようなエピローグの(本当か夢か解らないような)描写は私にとって、伏線にしか思えず、それらで提示されたテーマに対する答えが、無いままあとがきで「パラレルである」旨の、作者の申告があるのみ。

まるで、前作の美しい世界をそのまま否定されたような感じを受けただけで、終わってしまいました。

ただ残酷な攻×優しい受 のストーリーであれば、木原音瀬氏の方が、ずっと面白いものが幾らでもあります。
砂原糖子さんならではの、小説が読みたいと思います。

それぞれの再構築 ★★★★★
特殊な能力ゆえに理解されること無く、人を信じられずに生きてきた仮原。
腹が立つほどの善人であるがゆえに、人と上手く関われずに生きてきた藤野。
一見正反対な二人ですが、根底では似たもの同士というか、お互いにしか触れる
ことのできない孤独を抱いて生きてきた二人。

そんな二人が心を通わせていく訳ですが、特に仮原が全く子どもじみていて、
藤野を無意識に試したり、嫉妬したりと藤野に甘えまくってます。
藤野がそれに戸惑いつつも仮原を信じ受け入れることで生じる、
この二人であるがゆえの葛藤、すれ違い、それぞれの抱く思い。
抱かれているのは藤野ですが、受け入れられてるのは仮原でしょうね。
仮原主体のようで藤野が握っているという。

巻末にある◇エピローグ◇。
砂原さんのすごいところはこういうところだなーと感じます。
テーマは前作と同じですが、切り口がまた違う。さすが砂原さん。
ありがとうございました。
言葉を聞いて ★★★★☆
他人の心の声が聞ける仮原×生真面目な大学准教授・藤野。

実際、他人が心の中だけでつぶやいた『本音』が聞こえてきたら、精神的にまともでいられやしないだろう。それほど、人間ってずるくて裏表のあるもの。
そして同時に弱くて脆いもの。

主人公の仮原は、生まれつきその能力があったため、子供の頃は周囲と上手く人間関係が結べなかったけれど、それを利用するすべを身につけずる賢く生きている。
そんなロクデナシな仮原が出会った、心の声と言葉が一致する……純粋な藤野。
徐々に藤野との関係にのめり込む仮原の、無自覚な一途さや、恥も外聞もなく取りすがる弱さが秀逸な前半(雑誌掲載作)。
それに比べて後半(書き下ろし)がちょーっと弱いかな?と感じた。仮原が他人を騙したり利用したりするやり取りや、ダークな部分があってもよかったかな。
ま、逆に言えば甘く優しいラストでよかったけど。
『言葉』を発する者はもちろん、受け取る者も心せねば。
切なくて甘い ★★★★☆
言ノ葉ノ花のスピンオフ作品でした。本当は寂しいのに、殺伐とした日常に身を落とす主人公に切なさと愛しさを感じます。読了後、良かったぁ〜と幸せになれる話でした。
心臓が痛かった ★★★★☆
【言ノ葉ノ花】が大好きなので読みました。

本当に途中で心臓が止まるかと思うくらいショッキングなことがあり(笑)
最後まで私は読めるのだろうか?と手をプルプルと震わせながら読み進めて・・・

あとがきでホッと一安心。
色々と衝撃的でした!

CD化も決まっているようなので
CVが誰かな?とそちらも楽しみにしています。