今回は坂田さん(ちょっとぽっちゃりした人)が大活躍しています。
初めはただの脇役だったのにどうしたことでしょう。
しっかり者のお母さんになって存在感がとても強くなっています。
しかし、しかしですね。ここ2,3巻はとてもつらいお話が
多すぎるような気がします。次はあの4巻の「ちち、はは、あすか」で
見せた最高の感動をもう一度味あわせてください。
心が疲れて、自分しか見えなくなったとき、そんな自分が嫌になったとき、この本を読んでください。
「幸せはいつも自分の側にある」ってことに気が付きます。
夫婦と子供一人の生活に起こる事件と素敵な瞬間を描いてきた、本シリーズ。6巻辺りから出てきた世相を反映した作風(幼児虐待とリストラ)は、一層強まっている。
8巻では今まで以上に、脇役にスポットライトが当てられているようだ。慶彦の同僚中村、あすかの保育園の園長先生、そして坂田さん。麻美のママ友達の坂田さんは大活躍だ。
でも私は男性なので、島崎産業の社長の慟哭に胸を打たれた「時間を戻したい! (中略) そうしたら、オレは‥‥もっと妻を幸せにして‥‥やるのに」
この『ぽっかぽか』は面白さのレベルが全く落ちていないことに驚く。「フツーの家族のフツーの生活」、しかも変わらぬ“幸せ”を、読者に飽きさせずに書き続ける深見さんの筆力に脱帽。いつまでもこのシリーズが続くことを祈る。