これから先も買い続けます
★★★★☆
第1話の頃の主人公は、家事を放り出し、タバコを吸い、満点主婦とは言いがたいながらも魅了されずにはおれないキャラクターだったので、ハハハ、こんなんでいいんだ、力を抜いて生きていけばいいんだ、と安心させてくれていたのが今では掃除洗濯・食事作りに子育てまで、お金と時間はかけずとも手抜きはせずむしろ楽しんでやり、怒らず焦らず自然体、夫とは常に円満で、妻・母としては優等生と言えるほどになってしまった。
全てのお話に現代社会の闇が見え隠れし、作者がテーマを投げかけてくるのがわかるが、毎回作者なりの答えを用意してくれて話が終わっている。
こんな風に生きられれば何よりだけれど、現実はそう簡単にはいかないし、真似したいけれど真似できないほどすっかり理想的な妻・母になってしまった主人公だが、これからも読み続けることによって、時々自分の生き方を振り返り、これで間違ってないかな、大丈夫かなと考えさせてもらうことができる貴重な存在となっている。