中学2年生の同級生4人組が、拒食症・過食症、同性愛、家庭内暴力に死など、さまざまな出来事に遭遇するにつれ、
成長・絆を深めるストーリ。主人公達が大人びていて、逆にリアリティを感じさせません。
現実の少年はもっと幼稚で、我儘。時に残酷なものでは？
とは言え、非常に読みやすく、かつ、楽しめる作品。続編の6TEENもぜひ読んで見たいと思ってます。

４人組は，ひとりがデブ，ひとりが頭がよく，ひとりは平凡，そしてひとりは難病。
キャラクターショウである。登場人物の様式は古典的気ある。
そして，１４歳を描きながら，時々顔を出してしまう５０代に近い作者。
登場人物に，まるで大人のような都合の良い感想をかたらせてしまう。
なぜ，この作家は，無理して若者を描こうとするのだろううか。
若者は作者の描くように，小説の都合のようには動かない。
時にもっと子供で時にもっと大人だ。作者が小説で書いた，
子どもを語るエピソード血は正反対のような気がする。

確かに中学生なのに考え方がまとも過ぎる不自然さがある、高校生という設定を基に物語を構築するならリアリティは、よりいっそうあったと思う。

しかし中学生の視点でどうしても書きたかったのであろうか？それならば不自然さはやむを得ない。

摂食障害・不登校のクラスメイト、酒乱の親に悩まされる仲間、難病の老化の速い病気を抱える仲間など問題を抱える者が多い。だが、それらはその仲間達に助けられていく。

仲間の絆が深いので観ていて爽快だが『理想』を語ったファンタジーとも言えます。
綺麗なところばかり描いて汚いところは書かないと言う偏った構成。
あと著者は思春期をテーマに扱っているものが多いようだが。万人受けするような
作りだので仕様が無いが。

読んだしばらくは良いが、無味乾燥的内容だと気づかされる。

銀座の近くの月島を舞台にストーリーが進んでいく。
とりあえず都民が隣町に行くのに電車を意外に使わないのだなと言う豆知識を頂いた。

最近は技巧的な作品が多い中で、石田衣良の作品群はシンプルでリアルで、かつ郷愁に満ちている。さすがにいまの中学生はこんなに幼くないし、なまいきだ。昭和人の私には、４TEENの中学生たちに感情移入できた。石田世代の作家は中学生時代たくさん小説を読んだんだろう。その自力が十分に感じられる秀作だ。

中学生。
小学校を卒業して男子校へ。
私立の中学校だったからいろんなところから人間が集まっていた。
そのとき初めて自分の住んでるところが「田舎」だって知ったんです。
これは衝撃でした。
それまでは田舎者だって気づいてない田舎者だったんですから。
今となればいい思い出ですけれど。
この本の中で、
「今の友達と別れたり、大人になったりして変化することが怖い」
といった言葉があるけれど、
変化するものは変化するし、変化しないものは変化しないんだと思う。言ってしまえば。
実際に今でも中学の頃からの友達も、小学校のときからの友達も、保育園が一緒だった友達もいる。
時を経て自分の中でもいろんなものが変わったはずなのに、
友達と会えば、その当時が戻ってきたような不思議な気分に陥る。
だから変わらないものはあるはず。
時間の流れが予想以上に速く、変化が激しいときだからこそ、
変わらないものを大切にしたい。

木造の長屋と超高層マンションの月島。頭脳明晰なジュン、大食いのダイ、早老症のナオト、そしてテツローのこの町で育つ１４歳の中学生４人組の物語。
◆病気、恋、家庭の事…、思春期の悩みはいろいろあります。
例えばナオトの病気なんて大事です。それを彼らは自然に、そしてありのままに受け止めます。ナオトを含めてみんなで笑い話にできる程に。
どんな事もひとりではないからこそ、受け止められることもあるよね。
仲間がいるってことが、どんなも大きな力になることがあるはず。
この時期の少年だからこその日常を描きながら、彼らの成長が描かれていきます。
小道具としての自転車が出すスピード感と爽やかな読後感が印象的です。
しかし今の１４歳って、こんなんなの！？
それとも男の子ってのがこんなんなのかな？
◆舞台となる月島は、永代橋から見るのが好きです。
ちょっと足を延ばして行ってみようか？もちろん自転車でね！

ちょっとエッチなずっこけ中学生４人組という感じ。東京月島を舞台に１４歳の親友４人組の一年間を今風に生き生きと描いています。連作になっていて全編を通したテーマは、生と死と性です。自分が１４歳の時、こんな友情や勇気があっただろうか？久しぶりに読む青春小説に若かりし頃の想いが垣間頭をもたげてくるのです。話が進むごとに４人の絆が強くなっていくのが感じられ胸が熱くなりました。

中学２年生の４人組。いろんなことに立ち向かいながら、なやみ、苦しみ、成長していく主人公達。４人の絆がしっかりと結ばれていく様子が、とてもステキです。

第二次製造期の途上である出荷前の中坊のお話です。物語としては良く出来ていて面白いですよ。ただ全体的に薄っぺらいのと、あまりにも中学生ばなれした課外活動にちょっと違和感を感じました。石田さんの入門の書として読むと宜しいのかと思います。評価は普通ですがそれでも私は石田さんの信奉者ですから。表紙の子達に「棒読みお疲れ様♪」と言われたようでツライ。

文字通り１４歳の少年たちの物語。大人でも子供でもない、中間的な１４歳の日常をささやかなエピソードでつづっている。これに共感できるか、自身の思い出に浸るかは人それぞれですが、さわやかな気分になれる気がします。友達や級友たちがいて、初めてばかりの経験を繰り返しながら歳をとっていく。その過程は何気ないようでも、やはり輝いて見える。歳をとってしまった自分には。でも、何も知らない子供の時期というのはなんと必死に生きていたことか。

一番好きな本です。
中学生の心の中、忘れていた何かを思い出します。
携帯電話や嵐の曲が出てくるところが、妙にリアル感を深めているように思えました。

１４歳は永遠だ！全てが眩しく、すべてが切ない！ｐ（＾＾）ｑ

１４歳という、大人でもない子どもでもない年齢は、誰もがいろいろなことに悩む年頃です。

東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学２年の同級生４人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない―。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく１４歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。＋＋＋＋＋こういう中学生時代を送ることができたら最高だなぁって思います。冒険して、悩んで、仲間を想って。本当にステキでした。＋＋＋＋＋

評価　４　（一言）子供の友情ものっていいですね。『スタンド・バイ・ミー』（映画）見たときも思ったけど。ちょっと、できすぎてる気もするけど。１４のとき、ろくな友人いなかったから。学校はサバイバルだったしね。

直木賞受賞作です。なんか中学生を等身大で描いていて、いい！実際にはこんな経験なくても、共感は充分できるんじゃないかな？

石田衣良を初めて知った作品。他の作品も好きだけど、この中学生たちにやられました。（＊＾＿＾＊）

若さってまぶしいわぁ。っていうか、私が１４歳のころ何してたかなぁ。と記憶をたどらずにはいられない作品です。一つ一つのエピソードがすごく印象的で心の芯にガシガシと強烈なパンチを打ち込まれてるカンジです。

多くの何かを失い、多くの何かを得ながら成長して行く少年達。
読みながら、自らが失ってしまったものを一つ一つ思い起こしてしまったオジサンにとっては、ちょっと切ない一冊でした。

東京の人間ではないので月島と聞くともんじゃ焼きくらいしか連想できませんが、この話を読むとなんだか自分が少年時代にそこで彼らのように過ごしたかのように感じてしまいます。
池袋ウエストゲートパークですっかり有名になった石田衣良さんの直木賞受賞作。
４人の１４歳の少年の中学２年の時間を濃密に感じることが出来ます。

【書籍紹介】東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学２年の同級生４人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない―。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく１４歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。

中学生４人の短編集、かな。ひとつひとつ、何かがジンと残っていく気がするステキな本です。

１４歳、中学生の４人組み。生まれつきの病気に悩まされるナオト、家庭に問題ありのダイ、勉強ができるがチビのジュン、何もかも平均値のテツロー。８つの短編がつながり、４人の繋がりも深まって行く。本のように、１４のときに一緒にス○リップへ行く友達が欲しかった。若い感性向きの本かな。一気に読めます。

　
東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学２年の同級生４人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない―。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく１４歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。　

中学生男の子の心理をよく分かってらっしゃる。
一話完結を集めたものですが時間軸としては最初の話が一番最後にあたるのかな？
話ごとに笑えたり泣けたり色んな感情が湧きます。
どれも好きですが最後から２番目の作品が一番好きです。

ウェルナー症候群のナオト、巨漢でけんかの強いダイ、優等生のジュン、そして僕テツロー。１４歳の４人を取り巻く青春を、爽やかに描いています。
１４歳の大人と子どもの狭間での成長が読んでいてとても清清しく、そして胸が痛みます。自分の１４歳の頃を思い出しながら読んで欲しい本です。

中学２年生の男の子が主人公のお話。スピード感があって中学生ってこんな感じだったんだろうなーって思います。

切なかったり、勇気をもらえたり、素晴らしい一冊でした。

第１２９回直木賞受賞作。

面白かったです。　石田さんは中学生のことを、本当に忠実に書いている気がした。　本当に考えること、思うことが、ああ　そうだった　と思わせられることばかりだし、思い出させられた。　本当にそうゆう一番大事なものを持っていた時期だし、それを周りに理解されなかった時期でもあった。　コレはｗｏｗｏｗドラマの方を先に見てしまったので　先入観が結構あったのですが、これはこれで面白いです。　ドラマの方も面白かったですが。　キャラの組み立てもかなり違っていてそれも結構面白い。　ドラマの方はアカサカさんがカッコいい！

この話は若さ溢れる、読んでいてすがすがしくなるお話です。月島に住む中学生の日常を読んでいると、自分の青春時代を思い出し、懐かしい気持ちになれますよ。

とっても読みやすいです！スラスラと読めてしまいます。中学２年生の男の子たちの友情物語で、ホロッと泣いてしまうところもあります。また、作品中に「嵐のａ　Ｄａｙ　ｉｎ　ｏｕｒ　ｌｉｆｅ　」など出てきて想像しやすいですよ。直木賞受賞作品です。

東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学２年の同級生４人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない―。この作品は出版されてすぐに読みました。１４歳という一番危うい年頃の少年たちの物語。子どもなんだけど、大人の部分もある、そんな時代を思い出しました。

さらーっと読める感じでした。大華火の夜に　とかすごく印象に残っています。月の草とか作者らしい感じがすごくします。

「１４歳は空だって飛べる」という、コピーに惹かれ購入。中学の頃に読んだ『ぼくらの七日間戦争』の仲間達が連想された。熱く、勇気元気いっぱいな「ぼくら～」が。
ところが、彼ら４人は「ぼくら～」とはまったく異なるカラーの少年達で、まず温度熱の差を漠然と感じた。「ぼくら～」が社会に対抗するエネルギーの塊とするならば、彼らはもっとすんなりとしている感じ。この４人も確かに大人の君臨する社会での１４歳という立場の弱さに憤りを感じている。｛親の扶養で生活している身であり、選択肢も少なく、決定権も親に握られているが、自分たちだってもう何も分からない子供でもないんだ。｝っていう熱いメッセージ。『ぼくら～』とおなじく感じる。ただし近い将来には自分達もそんな大人の仲間入りをする事を正しく自覚もしている。近い未来への覚悟の上で、「最後の思い出作り」をしているかのような。彼らが１５歳になったときにはきっと、違うスタートラインに立っている。青春とはなんて、儚い時間・・・。ラストが切なくも清々しい。　

東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学２年の同級生４人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない―。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく１４歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。

直木賞受賞作を初めて読んだ。買う時知らなかった。賞を取るような作品は、硬くて面白くないと思っていた。中学の頃を思い出した。

中学生の少年４人が主人公の石田衣良さんの小説です。子供と青年の中間の空気が、読者にも伝わってきます（男性限定かな・・・）。ＩＷＧＰシリーズほどのインパクトの有るストーリーでは無いですが、少なくとも価格分の価値は有ります。

ぼくたちはみんな今のこのときを頼りに生きていくことになるだろう、なんてさ。さあ、そろそろ帰ろうぜ。

男の子の○人組というものは、女性からみるとちょっとした憧れのようなものがある。思春期の女の子グループが、他人との比較のなかでアイデンティティを見いだしていく負の色合いが強いのに比べ、子どものころに読んだ「ずっこけ探偵団」シリーズ然り、少年たちには問題を解決してしまう正のパワーがある。本作の主人公たちは東京・月島の中学２年生。早老症なる難病に冒されたナオト、大食漢で身体も超中学級のダイ、小柄だけど早熟なジュン、そして平凡を絵にかいたようなテツロー。彼らは、恋に悩み家族に悩み級友に悩む。もっとクールにかっこよく中学生活を送りたいのに、そうもいかない。夏休み、少年たちは冒険を求めて東京一の歓楽街へと自転車で向かった。「なんだか、ばかみたいだな。電車なら二、三十分でいける新宿まで、こんなに苦労するなんてさ」とひとりの少年がいうとおり、ばかみたいことの連続、そんな１４歳の日々にやっぱり憧れがやまない。

著者の作品は初めてだったんですが、等身大のすーっとした語り口が読みやすくとてもすんなりと読むことができました。中学生が大人ぶったり、大人の世界に憧れる感じや、中学男子ならではのバカな感じ（笑）。そういうのがすっごくよく書けてるし、テンポもいいし。いい本だと思います。

２００５／１２／１４購入。

東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学２年の同級生４人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない――。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく１４歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。待望の文庫化。

石田衣良さんの直木賞受賞作。１４歳の少年４人組の日常を等身大の目線で描いた青春小説。

あの頃を懐かしむというよりは、登場人物の中学生と同じような気持ちになりながら読みすすめました。大人だったら気にもとめずに通りすぎてしまうようなことにも、ぶつかって，迷って，一歩進んで・・・でも、そういう気持ちになることは大人になってもあるなと思いました。

直木賞受賞作。大人と子供の境目って感じの１４歳。いつの時代のどんな１４歳にもきっと同じように悩みや冒険や将来への不安などがあることを思い出させてくれます。男の子の方が面白く読めるんだろうと思う。

『池袋ウエストゲートパーク』でブレイクした石田衣良の最高傑作。１４歳の４人の少年。そのうちの１人は、長くは生きられないであろう早老症。貧富の差もあるが、彼らの関係はすがすがしいほど対等。１つ１つの悩みや事件を少年の目線で解決に導く。息子が中学生になったら、絶対に読ませたい！！と心に決めた作品。