受け取られた方が不快に思われるような、傷みのひどい本、見苦しい本などは扱っておりません。本品はカバーに若干のよれが入っている程度で、あとは目立つような傷・汚れもありません。本文は使用感もなくよい状態です。気持ちよく鑑賞していただけるのではないかと思います。専用書庫にて保管しております。ご注文確定後、速やかに送付いたします。
感情とメタファーの世界。
★★★★☆
大人向けの絵本です。
一枚一枚の絵が、それ単体だとしても充分見応えのある力のある美しい絵画。
男女の出会い。
恋。
すれ違い。
そして、、、、。
物語と描かれた人物の感情が、メタファー(隠喩)として絵の中に溢れています。
それらがとても深く、レベルが高い。
よくこれだけ毎ページに渡って、それぞれの感情をメタファーとして表現できるなあ、って感心してしまいます。
「この感情を、こういう世界で表現するかあ!でも、ほんとに、この感情の時は、こんな世界にいるかのようだもんなあ、、、。」
と、心がすっと入って行って、感情移入も容易です。
大人向けの絵本としては、相当に完成度の高いものではないでしょうか。
暖かいウィスキーでも飲みながら、ゆっくりとページをめくりたい絵本です。
台湾の作家ジミーさんの描く場所〜光と影が交錯する中で、人の孤独が美しく描かれている
★★★★★
郊外の古いアパートの隣に住んでいる彼女と彼
彼女は、どこへ行くにも左へ曲がる癖がある
彼は、どこへ行くにも右へ曲がる癖がある
隣に住んでいる彼女と彼が会うことはなかった
彼女は、悲しい小説を翻訳している
彼女は、ときに、世界は悲しみにあふれた場所だと感じる
彼は、ヴァイオリンを弾く
彼は、ときどき自分がからっぽで無力だと感じる
ふたつの平行線が天使の力で交わった
公園の噴水の前で出会った彼女と彼
胸躍る午後を過ごしたふたり
大粒の雨の中、電話番号のメモを交わして別れた
雨ににじんで見えなくなった文字
左に曲がる彼女と右に曲がる彼と
隣に住んでいても
ふたりは会えない
壁のない牢獄のような都会
疲れと閉塞感の中で
つかの間の思い出がきらめいている
彼女と彼が確かにいた場所
ふたりで過ごした午後の思い出とともに
季節が巡る
季節の中で揺れ動く彼女と彼の心
人を想って揺らぐ心は、切なく悲しく美しい
光と影の交錯する中で
人の孤独が
美しく描かれている
台湾の作家ジミーさんの描く美しい場所
向左走向右走・・・
★★★★★
”向左走向右走”この絵本の本国版(中国)の題名です。上海で生活していた時に、向こうの本屋さんで出会いました。当然中国語で書かれているので全く意味がわからなかったのですが、絵とその流れに引き込まれ買ってしまい、絵を見ているだけで何となくストーリーが思い描けてしまう・・・素敵な絵本です。この本がきっかけとなり、ジミーさん(中国語では幾米さん)が好きになりました。この作家さんは中国でもとても人気のある作家さんです。これ以降、ジミーさんの本がわたしの中国語勉強の教科書になりました。ちなみに、この絵本は台湾を舞台にして映画化されています。日本での題名”ターンレフトターンライト”あの金城武さんが、右に行く癖のある彼を演じています。すこしコメディなタッチにはなっていますが、なかなか面白いですよ。
静かで心温まるストーリー
★★★★★
ついこの間、ジミーさんの絵本に出会いました。
まず絵に惹かれてページをめくったのですが・・・
ほんわかしていながら、個性あふれる絵。
わかりやすく優しいながら、胸に突き刺さってくる言葉。
どれもこれも魅力的です。
多くの言葉を連ねるのではなく 繊細な言葉を紡いでいく感じで進むストーリーには
終始 心を奪われました。
とても近くにいながら、とても遠い二人。
時は経てど 心は離れず、お互いを思う気持ちが伝わってきます。
逢いたい
★★★★★
スピリチュアルだとか星占いだとか風水だとか
信じないほうですが人の縁は信じます。
二人が出逢う不思議、好きになる不思議
これはもう偶然ではなく必然。
運命としか言えませんね。
このお話しは、出逢うはずのない二人が出逢い、恋に落ちます。
それまでの淡々とした毎日にやっと彩りが生まれます。
それは、やりがいある仕事でも、打ち込める趣味でも得られなかった彩りです。
せっかく出逢った二人は再会を約束するのですが…
出逢うも縁、出逢わないも縁。
お互いに想いがあるならぜひまた出逢ってほしい。
逢えますように。