他人の文章盗っちゃあダメだろ
★☆☆☆☆
だいぶまえですが、年老いてがんにかかった母親の苦しみをみかねて濡れたティッシュを顔にかぶせて殺したという
国選事案があった。人生のフィナーレ、医学の限界とかそういうもののカオスで公判前後は寝苦しかったことを思い出します。
そのときにまとめ買いしたなかにあったもの。
この本はどういうわけか医者には評判が悪いが患者さんには評判がいいようです。
終末医療とかがん患者のホスピスとかの待合室にはたいていありますね。わたしは電車のなかで読んだだけですけども。
でも この著者は、他人の文章を盗っちゃあダメだろね。
アメリカの著作権法だとsubstantial symilarity + eay access の立証がされるともう一発でアウト。
全面的に発売禁止でそれまでの利益を吐き出しそのうえに懲罰賠償がある。
この出版社も著者も、日本のような生ぬるい法化社会でよかったなあと思ってるんじゃないだろうか。
★ 著作権法違反には刑事罰もある。もうすこし何とかならないのかなあ。
安易に流用してしまう風潮。
この本の内容は、読者迎合がミエミエ。
★ 医療過誤で苦しむ元患者の声を医者はぜったいにきかない。だから裁判になる。そして和解(ほとんどの場合医師がカネを払う)。
★ 終末医療と保護責任者遺棄致死及び不作為による殺人と業務上(重過失)過失致死などは紙一重。
あきらめ上手は生き方上手なお医者さん
★★★★☆
章ごとにエピソードが書かれているので、一つ一つの話が短い。
その為、ちょっと説明不足感を感じるので星一個マイナス。
立派な人だし、終末期の心構えや生き方を書いた本として、価値は大きいのだが、何か100%手放しでほめられないのは、私自身の問題なのかどうかわからない。
でも、なんだか、あきらめ感を感じるんだな、これが。
患者にできること。がんばらない
★★★★★
乳がんで入院した友人を励ましたくて、病院の図書コーナーで偶然 手に取った本著「がんばらない」。
闘病経験のある私は、数ページ読んだだけで涙がとまらなくなりました。過ぎてしまった自分の闘病生活を、やっと受け容れられ、癒されました。
友人にも自身でも、何度も読み返したくて(図書館で借りず)購入しました。
後編でもある「あきらめない」。こちらもオススメです(^_^)
魂に寄り添う医療のかたち
★★★★★
若い頃は「長生きはしたくない」などと言ってみたが、
やはり子供ができ、失うものが多くなると、
「もう少し死ぬのは先でも良いな」と思う。
それ以前に、漠然とした死への不安もある。
諏訪中央病院。
現在名誉医院長をされている鎌田さんが地域の方々と作り上げた現代のユートピア。
鎌田さんが若い頃にこの田舎病院へ赴任し、暖かい地域の方々と心を通わせながら、「人間として喜ばれる医療」を目指した答えがここにある。
これは都会の病院ではなし得なかった。
この本を読むと、生きること、死ぬことは「ゆるやかに」つながっているのだと感じる。
そして、死ぬのが少し怖くなくなるかもしれない。
魂への心配りの医療。
諏訪では究極の医療のかたちを見ることができる。
医者のあり方
★★★★★
この本では「医者のあり方」についてかなり考えさせられた。「出来るだけ長く生きる」ということが時と場合によっては、必ずしも大切ではない、ということがわかった。
自分では、具体的な希望はあるが、その場に応じた適当、かつ、安全な判断がどうしてもできない(医療の専門的な面でである)患者。その患者の命を左右する医者。
医者によって、幸せな死に方ができるか、悲みと苦痛でたまらない死(世間一般的には、死とは後者の見方でみられると思うが)を味わうかが決まる、ということを改めて実感した。
「死は別に恐ろしいことではない」というようなことが本書に書かれていたが、本来そうあるべきではないのだろうか。というより医者によってそうなるべきことだと思う。
こう考えてみると、「医者」という職業とは、本当に神聖な職業である。
この本で登場して、そして死んでゆく患者さん達は本当に幸せな死に方をしている。それはこの本での筆者である鎌田先生のおかげにほかならないのである。
鎌田先生は本来あるべき医者の姿だと僕は思う。日本中、世界中の医者、または、それに類する職業に携わる人達が鎌田先生のように、患者さんのことを第一に考えるようになる日がいつかくることを願う。
とにかく読んでいて「医者のあり方」についてとても考えさせられる本だった。