作品作りに念入りな打ち合わせはなく、現場で作っている感じが伝わってきます。
テーマにもなっている、「適当とテキトー」の匙加減が絶妙です。
最後の最後の結末?に思わずニヤリとしてしまいます。
江戸っ子ならではですね。
そこで、この『テーブルの上のファーブル』もワーイてな気分で読み始めたんですが、
文字が小さすぎますよ。A5サイズの本の文字が、文庫本の文字サイズより小さいです。
それでもまだカラーページはマシな方で、真ん中の青い紙に黒の一色刷りになっているところは、
もう眼が疲れます読みにくいです。余白がないのは嫌いとか言っている場合でしょうか。
私は、フィクションをフィクションとして突き詰めたところに生ずる
メタ・フィクショナルな面白さが、クラフト・エヴィング商會の本の魅力である
と思っていますが(何言ってんでしょうネ)、凝り性の商會の悪い一面が出ているような気がしました。
デザインに淫して(目の悪い)読者をなおざりにしているような。
ということで星3つです。内容は今回も私好みなので、少し残念です。