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家計からみる日本経済 (岩波新書)

価格: ¥756
カテゴリ: 新書
ブランド: 岩波書店
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もう少し違う視点が欲しかった・・・。 ★★★★☆
『家庭経済学』の部類ではなく、
通常の経済学で、視点を家計に置いた内容です。

家計を取り巻く経済環境(社会保障、労働)について、
データを持ちながらわかりやすく書かれています。

知識の無い人でも読みやすく、
勉強になると思いますが、
個人的には、
もっと家計の中身まで深く取り上げてもらいたかったです。

提言内容などは共感のできるものでした。

評価としては星4つです。
よくまとめられてはいますが・・・ ★☆☆☆☆
日本人が読んでも特に目新しい内容は無いように思います。
これから日本のことを知りたいと思う外国人がテキストとして読めば
役立つかもしれません。
数字というのは説得力があるね ★★★★☆
日本経済に元気が戻らない。なぜか。一番の稼ぎどころの「消費」に元気が無いからである。なぜか。年金、福祉、共稼ぎ、サービス残業、幾つかの要因が、説得力持つ「数字」でもって説明される。あるいは学者からの指摘で、あらためて、ああなるほどな、ということも多かった。

元気に戻す対策では幾つかはっきりしないところはあったが、分析部分は数字に疎い私でもなんとか付いて行けるレベルだった。

家計というのは日本経済の土台部分である。上から下を見るよりは、下から上を見たほうが物事の本質ははっきり見えるようになる。

とても鋭い分析です。 ★★★☆☆
家計に注目した点において優れ、
その分析には「うなる」ものがあります(星5つ)。
その上で、現在の不況打破のための著者の提言は
「学者さんだなあ」という印象(星2つ)です。
生活不安解消のために社会保障制度改革を ★★★★☆
 家計は日本の経済成長の果実によって豊かになったとされるが、それは本当なのだろうか。現在の家計がかかえる問題は何だろうか―――このような漠然とした問いから出発し、本書は、第一に、長引く不況から脱出するためには何が求められているのかという短期的な問題と、第二に、低成長社会を生き抜くために何が必要かという中・長期的な問題とを、家計の行動に焦点をあてて論じるものである。

 それではなぜ家計に注目するのか。経済行動を行う主体は、家計、企業、政府に三分されるが、経済の規模からすると、実は家計が一番大きい。にもかかわらず、景気循環や経済成長を論じるときには、企業や政府の行動に注目することが多く、家計消費のあり方に注目する論者は少ない。ここに、家計に注目する意義がある。

 第一の問題についてであるが、バブル崩壊後の長期不況下において、従来の財政・金融政策が効力を発しなくなったとされるが、その理由のひとつとして、将来への不安という心理的要因が家計消費を冷却させていることが挙げられる。そして、それら生活不安を解消するためには、年金、医療、介護など社会保障制度の抜本的な改革が求められると筆者は考える。具体的には、普遍主義の考え方に立ち、並立する制度の統合・一本化、財源の税収への移行による、高福祉の実現を唱える。もっとも、日本では公共部門の提供するサービスに対する不満、不信感が強いため、国民は簡単には高負担を受け入れない。そこで、公共部門のサービスの効率化が避けられないとされる。

 第二の問題については、高度成長社会から低成長社会への移行にともない、華美で贅沢な消費の抑制、「働きすぎ」から脱し余暇を楽しむような人生観への転換の必要性が唱えられる。