「Steve Vaiという名の宇宙」を見れます!!!
★★★★★
1999年、Steve Vaiのアルバムです。
今回は、天才・Steve Vai先生が、「Ultra Zone」と題しただけあって、
楽曲が、かなり個性的、かなりハイレベルで、容赦無いアルバムです。
大きな特長が、Rock色が薄く、
「アジア風?」「インド風?」「アラブ風?」な摩訶不思議なメロディや響きが、たくさん聴ける点です。
オリエンタルな雰囲気の女性Vo & ギターが幻想的に舞う、tr. 1
オリエンタル風なメロディで、曲中に変な声がいっぱい出てくる、tr. 6
定番7曲目は、美と官能があふれるギターバラード、tr. 7
王宮のような荘厳な雰囲気を感じさせる、tr. 8
ジミヘン臭たっぷりの、tr. 12
B'zのKohshi Inaba & Tak Matsumotoが参加した、tr. 13
。。。などなど、その他、容赦ない曲が、てんこ盛りです。
演奏は、
Steve Vai (G, Vo その他大部分), Philip Bynoe (B), Mike Mangini (Dr) を中心に、
Gregg Bissonette (Dr on 4), Mike Keneally (Key on 7) etc 参加です。
「Vai先生の異次元っぷり、天才ぶりに、天国のZappa大先生も、大満足でしょう!」と言える内容です。
「Steve Vaiという名の『宇宙』を、見れる、体感できる!」。。。そんな、ステキなアルバムです。
「Steve Vaiファン」「Vai先生の独特の音世界に興味がある人」「ギターファン」に、オススメです。
(参考)
日本盤は、ボーナストラック「Selfless Love」収録
オリエンタル
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#1からオリエンタルムードが満点なアルバム。アルバム「パッション&ウォーフェア」に近いような、実験的かもしくは原点回帰(本人も自身のマイルストーンと言っているあたり)のようにも感じ取れる。
いままでの作品(これ以降も含む)と比較すると最も角が取れた、(エレキギターで言うところの)コンプレッサーをスルーさせているだけ、それくらいのなんとなく感、全編落ち着いた印象です。
そのぶんギターテクは冴え渡りコンポーザーよりも、よりギタリストVAIの魅力を再認識できるのではないでしょうか?アルバム毎にどれを聞いてもやはりVAIの「演奏」、しかしコンセプトを毎回しっかり変えてくるVAIの「作曲」の一面も感じとれればGOODなアルバムだと思います。
ただ、物足りなさもあるので賛否は分かれるかもです。
流れゆく音色は天上の色彩の如し
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この人をどうこう語る必要は最早無いはずだ。究極の技師であり、(系統が違うため比較はしにくいが、匹敵するのはジェフ・ベックかE.V.ヘイレン、アラン・ホールズワースなどぐらいか?)時には宇宙人説さえ囁かれる(私は宇宙人だと思う。まぁヒトではないわな)666の数字を持つ男(60年6月6日生)
本作において彼の音楽性はまさしくゾーン=絶対領域まで達し、一つの到達点を見せた。中近東を思わせる妖艶な旋律が彼独自の芳醇かつ高密度なトーンと融合すれば、そりゃあゾクゾクしないわけがない。一言で言えば本作は「色」が見える。…別にクスリをキメて聞いたわけじゃない。だが彼の体から湧き出る音の洪水は我々のチンケな脳みそをヴァイワールドに染め上げるなど実に容易いことなのだ。…判りづらいので補足すると、曲の印象がインスピレーションとなって直に色として感じられる。これはVAI信者は皆判るはず。彼はRainbow以上に虹色なのだ。(赤外線や紫外線もバリバリ出しているに違いない)
アホな話ばかりしても仕方ないので真面目に話す。
2ndの代表作[パッション〜]はコンセプトアルバムとしての趣が強い以上に超絶技巧、彼が技の極地を求めた感があった。(しかしそれを易々と弾きこなす姿は容易に想像できる)だが本作は技術こそ流石に人外だが、より芸術性の高さを求めた様子。技巧的な印象よりも曲の持つ独自性、世界が明確に伝わってくる。砂漠に響き渡る風鳴、そこに滴る一滴の水滴…砂漠特有の失われた時間感覚と対照的な千変万化の砂の姿…体ごと別世界に飛ばされたかのような感覚にさえ陥る。おそらくこの「飛ばされた感覚」こそがVAIの求めた芸術性だったのではないだろうか。
だからこそB'zとの曲が残念。完成度の高い素晴らしい佳曲だが、作品の世界に合っているとは言えない。まぁオマケ的な感じが強いし、何より楽しんでるのがビンビン判るからいいか。
なんでだろう?
★★★★★
最近WEBで良くVAI関連ビデオを見ているが、このアルバムの
VAIらしいオモチャっぽい中音の感じが抜けたような音を聴くと
『良いよね〜』と一人で聞き込んでしまいます。
4曲目のフランクや10曲目ラッキー・チャームズ何ぞは以前の
VAIでは練習曲のように聞こえるものも、曲らしくまとまって
聞こえるのでホント買って良かったと思えるアルバム。
しかしなんで稲葉さんが駄目?良いけどね〜
変態ワールドの完成
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変態ギタリストの雄、スティーヴ・ヴァイの1999年の作品です。1984年の衝撃的デビュー以来、一貫して変態ワールドを築いてきたヴァイにとって集大成的な作品だと個人的には思っています。デビュー作で感じられた異常な攻撃性こそ薄まりましたが、妙な中近東風の女性ボーカルが狂言回しの役割を務めながら展開されるヴァイ独自の世界観は、誰もが追随不可能な高みにまで達しています。これほど自由自在に自分の意思をギターに伝えることができるギタリストはほかにいないでしょう。
日本盤のみ14曲目がボーナストラックとして追加。また、13曲目の「Asian Sky」にはB'zが参加しています。私はB'zに対しては特別な思いはないので冷静に接することができますが、熱狂的B'zファンがこの作品を聴いてみてどんな感想をもったかを聞いてみたい気がします。松本氏のファンなら問題なしと思いますが、稲葉氏ファンにとっては水と油でしょうね。