シュタイナー教育を考えている親に読んでほしい。
★★★☆☆
日本でもシュタイナー教育を取り入れた学校や幼稚園、書籍が増えてきましたが天然素材をまとって安全な食品を食べ「魔法のような子育て」という理想を描いているものが多いです。
そんな家庭でこの本は、ドイツのシュタイナー学校に通う女の子が反抗期に突入して友人の変化、クラシックからロックへの関心、煙草、お酒…と生き方としては考えたくない例かも知れません。それでも工場実習にいきいきと取り組み、大学受験、卒業演奏のレッスンを受ける彼女の青春は素晴らしい。ただし、日本の学校でこのような教育が受けられるかは大きな疑問が残ります。
「魔法子育て」「のびのび教育」からシュタイナー教育を考えた方には「ミュンヘンの小学生」と一緒に読んでほしいです。
興味深い一冊ではあるが
★★☆☆☆
お母さんの美知子さんの立場からではなく、子安文本人がシュタイナー学校について書いたものであるということで、それはそれなりに興味深いものではあるとは思いますが、良くも悪くも個性の強すぎる筆者の生活のほうが前面に押し出されていて、シュタイナー学校やそこでの教育全般を理解することはできないと思います。
著者は、自分に対する思い入れがとても強い人ですね。「私も普通の女の子になりたい」って、どこかで聞いたことがあるセリフです。
シュタイナー学校の紹介に留まらない
★★★★☆
この本はタイトル通り、ミュンヘンのシュタイナー学校に通った著者の
生活を綴ったものである。
副題は「シュタイナー学校を卒業して」となっているが、
シュタイナー学校の授業やカリキュラムにを説明する本ではない。
むしろ感受性豊かな少女の成長の記録という印象を持った。
もちろん生活の中は学校にあるため、授業、実習、先生たち、
他のクラスとの関係、そしてクラスメイトたちについて生き生きと、
多くの場合批判的精神を持って書かれている。
そのため、シュタイナー学校にも色んなタイプの先生、
生徒がおり、色んなクラスがある、ということを実感出来た。
しかし、この本の一番の魅力は彼女が『自分の立ち位置』を
模索していく過程にあると思う。
それを支える先生や授業、そして彼女の両親もすばらしい。
シュタイナー学校について知りたい人だけでなく、
自分の進路を模索しつつあるであろう中高生も興味を持って読めると思う。
シュタイナー教育とは
★★★★☆
子安美知子著の「ミュンヘンの小学生」を読み、シュタイナー教育に興味を持ちました。これは娘である子安文さんの小学校生活を通して書かれたもので、シュタイナー教育がどういうものか知ることができます。しかし、私がこの本を読んで一番気になったことは、そのシュタイナー教育を受けた子どもはどのように成長していくのだろうということでした。そこで調べてみると娘である文さんも本を出されており、大変嬉しく拝見させていただきました。この本は、シュタイナー教育を違った面から見ることのできる興味深い一冊だと思います。