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「クラシック」の終焉?―未完の20世紀音楽ガイドブック

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: 法律文化社
Amazon.co.jpで確認
今後の著作に期待 ★★★☆☆
 凝った言いまわしで無闇とべた褒めしているレビューを(他サイトも含め)ちらほら見かけますが、購入される方は、話半分くらいに聞いておいたほうが、後でがっかりしなくて済むと思います。まあ、せいぜい星2つか3つくらいの出来じゃないかな? 宮下氏には今後、こんな安手の本は書いてほしくないですね。一読者としては、世評などにお構いなく、著者の偏愛する20世紀のオペラについて1000頁くらいに渡って語りに語りまくった本、なんてのを期待したいところです。
 ただ今回も、種本の誤りまで丸写ししてしまっている箇所が散見されました。御愛嬌でしょうが、一応指摘しておきます。
解体の美学 ★★★★★
最早云うまでもない、この本は音楽を隠れ蓑にしたてあげ、
本と云うメディア自体を記す事によって同時に崩壊させるという
非常に挑発的思考を持った書物である。
音楽が既にひとつに括られることのないもの、幻想を遙かに凌ぎ
肥大化してしまったものであるのと同じく、
イントロゲーションマァクを使ったふざけだ題目のこの本は
その内で情報が溢れかえりとりとめもなく裾を広げていく姿を見せつつ
膨張し、寄り添い、突き放し、消え失せるが果てが無い。まさに終焉?
全てがお見通しなのだ!
嗚呼何という茶番、我々はこの稀代の芸術学者にすっかり踊らされている。
ご購入を考えている方々に助言しよう。
「本」として読まない事だ。
これは貴方に仕掛けられたトリックだ。
最後まで疑い抜き、腰の低い道化の仮面の下を臨もうではないか。
そう、本とは必ずしも「真実」を語るべきものではない、ネットがそうであるように。
編み込まれた暗号を、ゼロとイチの羅列を読むように解読せよ。
見えてくるはずだ、この時無駄な文字一つ、紙の上に無い事を。
もっと丁寧な本づくりを ★★☆☆☆
この著者は、ご自分への評価に並々ならぬ関心がおありのようで、Web上のほぼすべての評価に目を通しているらしいのには、ほとほと感心します。だがはっきり言って、宮下氏の著作をどこの誰がどう評価しようが、読者はそのすべてを逐一知る必要など、まったくありません。一般読者の批評に言及したいのであれば、主要なものについて要点をまとめれば事足りることです。もっと知りたい人は勝手に探して読むでしょう。読者をそのすべてに付きあわせるために、書籍への掲載を拒否したどこそこのサイトへ行って“私の本”のレビューを読んで来てくれとまで要求するのは、あまりに手前勝手です。 そもそも、仮にも学者なら、引用に値する文章を選別していただきたい。

作曲家名の羅列と粗雑な紹介文にも問題ありです。あまり詳しく知らない作曲家について文章を書く場合、いろいろと参考書を調べなければならないのはわかります。著者は音楽の専門家ではないのだから、つねに一次資料にまで遡れとは言いません。しかし、書物として世に出す以上は、一般の音楽愛好家が辞典や解説書やCDのブックレットやWebでの読みかじり等で容易に得られる程度の浅い知識を振りまわされては困ります。すくなくとも、そこに記載されている情報が正しいかどうかを見極める努力を怠らないでほしいものです。

著者の思想は、相も変わらず“ものがたり”の解体だの終焉だのといった紋切り型の域を出ません。それを通じて著者が何事かを問いかけているとしても、読者がそこまで付き合う義理はありません。
創造的に開かれた本 ★★★★★
なるほど奇妙な本である。しかしブログの記事は、筆者のことばを信じるなら身内でもなんでもなく、前著『20世紀音楽』に真摯に答えた著者見ず知らずの音楽ファンだ。ブログに教えられるところも大きい。作曲家のガイドブック的羅列にも意味があるように思う。まずは聴いてみてよと言うそそのかし、こんな曲もあるんだよ、という誘惑、正直に知らないものは知らない、書けないものは書けない、という姿勢も好ましい。批判的言辞で断ち切ることは容易だが、それでは著者の仕掛けにまんまとはまったも同じ事だと思う。本の「開かれ」としての構造、「クラシックは終わったのか」、という切実きわまる問いかけ、読む側、そしてそれによってそそのかされて新しい音楽を聴く側にも鋭い切っ先を向ける思弁的な諸考察。読み飛ばすことなく、またクラシック・オタク的視点からではなく、一冊の思索書、思想書として読む視点が求められているのだ。
弁解の書 ★☆☆☆☆
これは宮下氏の人物や著作に特別な愛着がある人には堪らない好著でしょう。しかし、現代音楽は好きでも宮下氏本人にあまり興味がない読者にとっては、退屈な本です。陳腐な言説は我慢するにしても、氏の過去の著作に関する読者レビューやブログの類に延々付き合わされたのには、正直参りました。とくに前半は、読者批評への弁明に終始している観があります。内輪で褒めちぎるのは勝手ですが、すくなくとも私には客観的に見てさしたる価値がある本とは思えません。