順調に続いてくれているこのシリーズ。
当初はセンセーショナルな代物でしたが、正直「萌絵本」と付ける必要もなくなってきた気がします。純粋に「可愛らしい」、そして小さなお子様にもすすめられます。人魚姫ですから悲恋ですけど。

……自分としての萌え方面から見たら、人魚姫たちの魚のつるんとした下半身の淡い色彩とぷにぷに感にやられました。もうあのままでいいよ!なんて(笑)

背景も色とりどりですが、やはり青(水色)の使い方がとてもお上手で、人魚姫たちや海中の描写は息をのむ仕上がり。

今回はもう邪念もへったくれもありませんでした。はやの氏のいつもながら分かりやすく要点を纏めた文章も本来の購読層に理解されるのではないでしょうか。

さてさて、次回はどんな童話が?と楽しみになってきますね。

・・と。大袈裟なタイトルをつけてみました。

この「にんぎょひめ」は同人から「モエタン」のような
大ヒット作まで幅広い活動中のぽっぷさんの綺麗な絵と、
はやのみちよさんのこれまた簡潔で綺麗な文章で出来ている
絵本シリーズの最新作です。

同人がどうとか書きましたが普通の絵本をお探しの方にも
お勧めできる優れものです。
アニメとか好きな方なら子供と一緒に見ても何の問題も
ないでしょう。むしろ慣れてもいない西洋な絵より
いいのではないでしょうか？
このシリーズには気まずいＨな絵などぜんぜんありません。

絵が最高にかわいいだけにこの悲劇的なエンディングは
さすがに鬱ものですが、それでも最終ページの
はやのみちよさんのあまりにも上手で、暖かく、そして
やさしい文の閉め方は「鬱だ」というよりは
「ほどよい切なさ」を残してくれたと思います。

悲劇のヒロインに対しての一方的な感情移入ではありますが、
空想の物語に対してはそれを楽しむこともできるのでは・・・

しかし、歌で船を沈めるというイメージしかなかった頃に
このような物語を作り出したアンデルセンさんにも自然と
頭が下がりますが、このような形でよみがえらせて
私のような人間（本はコミックすらあまり買わない）に買わせる
この魅力はいったい何なんでしょうか。

最近は海外に出ても普通に耳にする「モエ」ってことでしょうか？

と。

童話にマジレスしてみます。