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人は死ぬから生きられる―脳科学者と禅僧の問答 (新潮新書)

価格: ¥714
カテゴリ: 新書
ブランド: 新潮社
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人は死ぬから生きられる? ★☆☆☆☆
対談の内容が「人は死ぬから生きられる」という主張に集約されているとはとても思えない。
「人は死ぬから生きられる」それって、どういう意味? 逆じゃないの。「人は続いていくと思えるから生きられる」のではないの?? そこのところ、もっと深く議論して欲しい。議論が散乱して何か一つのところに向かっていかないというのが対談の宿命だろうか。それにしても二人に対談をさせて、各々に短いコメントを載せるだけなんてなんと安易な本の作り方x)。どこの出版社? 私はもともと対談が嫌いだが、読んでみて案の定! 対談は現場に居合わせない限り論者の真意を汲み取ることはきわめて難しいと改めて感じた。何かフワフワした印象しか残らない。こういった安易な企画はやめて欲しい。YOU TUBEで南氏もたくさん語っているので十分。もっと一つの全体をデザインした読者にも分かりやすい内容を企画してほしい。茂木ってNHKの「プロフェッショナル」に出ている人で、脱税で問題になった人でしょう。そんな人が・・・・・
もう一つの生 ★★★☆☆
最初は、茂木さん、南さんに押されているなーという印象。どちらかというと、茂木さんのふんわりとした問題提起に対して、南さんが鋭ーく切り返す。その問題の定義自体から。
それが3部構成の最終章ぐらいから、茂木さん、やや形勢有利になってくる。この対談は2004年から2008年にかけて足がけ5年かかっているが、その間に、茂木さんが色々な刺激を受けて、軸足となるコンセプトに一貫性が出てきて、若干自信がついていたということもあったのかもしれない。

星3つなのは、「生」を問うのに、二人の男性方はもう一つの「性」に深く触れなかったから。最後の方になるにつれ、あのー、「生」は女性抜きでは存在しえないのですけど・・・と何度呟いたことか。まさに片手落ちな感じ。結果的に、「生」を繋いで行くことについてもあまり触れられず・・・これって女性的な発想?

後から知ったのだが、禅僧というのは、結婚は出来るが、子孫は残さないのだそう(現に南さんは、恐山に婿入りしている)。一方、茂木さんは、結婚して中学生の息子さんがいる。

ひょっとすると、茂木さんは、禅僧のシキタリを知っていて、敢えて繋いで行く「生」のことは出さなかったのかもしれない。。。と考えると、茂木さんの方が度量が広いということなのか?? この本で茂木さんを見直しました。。(笑)
猛烈に面白く、ためになる対談 ★★★★★
『人はどこから来てどこへ行くのか。何故、何のために存在するのかー』 
 科学vs宗教、と言えば大袈裟かもしれないが、人間が有史以来問い続けてきたこの大命題に、有名な脳科学者の茂木健一郎氏と、曹洞宗の禅僧・南直哉氏が挑む。本書は、主にこの二人の対談形式で綴られている。
 この書を面白くしている一番の要素は、茂木氏が 『科学者らしくない』 ことと、南氏が 『普通の禅僧の枠からはみ出ている』 こと。茂木氏は科学的なアプローチを限界のあるものと悟っており、南氏も禅僧なのに 『茂木さんの本は読ませていただきました』 (対談が決まったから読んだのではなく、そんなことのないうちから脳科学の本なんてものを本屋で見つけて読んだのである) という言葉の通り、仏教だけでなく世の中のものも広く吸収しようとしている人だ。端的に言えば二人とも、『らしくない』 のである。これがガチガチの科学者とガチガチの宗教者の対談だったら、ここまで面白くはなかっただろう。(ケンカバトルを見たい人にはいいかもしれないが)
 特に、ハッとさせられた内容がある。
 仏教では(特に禅宗では)、『常に問い続ける』 という姿勢が大事だと言っている。人間が 『ああ、これはこうなんだ』 と何かをひとつの真理として理解した(正確には理解したつもりになった)瞬間、そこでもうその人の世界は終わってしまうと。悟っても、悟りの上にさらに悟りを開けということ。平たくは、『同じところにとどまっているな』 ということであろう。
 人間弱いもので、特に自分なりの哲学や信仰を確立している人にありがちなのだが、『自分が正しくて、他は間違っている』という状態に陥りやすい。
 また、一度何かを信じたら、その教えなり考え方に安心してしまって、自らの成長をストップさせてしまうということが起こり得る。南氏は、その状態を『人生を質入れする』 という面白い表現で言い表している。これは、肝に銘じたいことである。
 私は、ある特定の信仰をもっているが(残念ながら仏教ではない)、でもこの南氏は尊敬に値する。世のために宗教の違いを超えて協力していくとするなら、このような人物とぜひ取り組みたいものだ。
 あ、茂木氏ももちろんステキw
 
良く生きるとは ★★★★☆


脳科学者と禅僧が人生について語り合った深みのある対談集。大きな意味の生命哲学について探求する手法として
それぞれ科学と宗教を選んだ両者が、今までのその過程とその成果を明かしながら関連づけながら読者を引き込んでいく。

対談集という形式がそれぞれの見識の深さを存分に発揮させなくすることは正直のところ否めない。
なのでこの本は両者ともの初心者で、仏教やクオリア、仮想、遇有性などの知識に明るくない人に最大の威力を発揮すると思う。

「答え」と「問い」への姿勢と“生きる”という事。
諸行無常、一切是苦、不立文字などの概念とその奥の意味。
行雲流水なる世界で、疑団を抱えて、無記なるものへ。

人生は無常である。
仏教への関心の入門書 ★★★★☆
茂木健一郎氏の名前につられて読んでみましたが、南直哉氏の仏教に関する語り部分から、今まであやふやに理解していた仏教のことを教えられた感がありました。
所々に茂木氏の発言部分に仏教関連の単語が出てきて、辞書で読み方や意味を知ったということもありました。
恐山のことは、これまでは超常現象の一種として興味本位でしか見ていませんでしたが、本書を通して、恐山に対する誤解を解かされました。
身近だった故人と会話というか接触をしたいという誰もが持っている純粋な気持ちで多くの方が恐山を訪れるということ、そこで死というものを認識させられるのだということを自分なりに理解しました。
「死」というのは身近な方の死でしか、向き合えませんが、人間はいずれ死を迎えるという事実に目をそらしてはいけないと再認識させられ、時間・人生の大切さを再認識させられました。

脳科学学者と仏教僧侶という科学と宗教の異文化交流は、精神(スピリッツ)という観点で関連性があり、今後の研究で両者が協力していって欲しいという願いを抱きました。