イスラム教徒に対する偏見(過激なまでの神への忠誠みたいなやつ)
が結構あった私としては驚きとともにささやかな感動がありました。
特に面白いと思ったのは
はじめに という章(?)の「アラブのIBM」というお話
I=インシャラー
B=ブクラ
M=マレシ
この三つでなされる論理は、
すべての物事の結果には神の意思があり、誰が悪いわけではい。
といった感じで、それ以上の反論を不可能にする。
言い訳に使われたらこれほど不愉快なものはないかもしれないが、
この考え方は人にゆとりを与えるすばらしい考え方だと思う。
その他にも各章ごとになるほどと思える格言も多く、イスラム圏の文化に触れるだけでなく、
日本の格言同様に人生に対するエッセンスも得ることが出来た気がします。
フセインイラクのことや昔ながらのアラブ社会を理解することもさることながら、東洋思想・西洋思想以外の色んな考えを知ることは有益だと思いました。
おもしろい格言のひとつは
「家庭に正義を持ち込むな」
あたりまえを、鋭い一言で両断されていますね。
残念な所があります。
「アラブ人と比べて日本人ときたら…」
的な一般的な道徳論だけで終わるところがあります。
論理の飛躍があり過ぎてどうも、納得できないところがありました。
しかし!、一度は読んでみて損はないと思います。