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歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫)

価格: ¥700
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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映像化しやすい作品 ★★★★☆
女性なら山崎豊子、それなら男性は松本清張。と、最近思うようになった。
それはさておき、この作品も映像化しやすい、とつくづくおもったが
ドラマないし映画にはすでになったのか調べてみたい。
たしかに、尾山署長のえがき方などははなはだステレオタイプ化しているものの、
読み進んでいくうちに、自分なりの画像というか人物像がたちあがってくる
そんなすごい描写力が清張さんの持ち味である。

書かれたのが昭和30年代なかばであるので、現代とは事情が異なってほしい
というのが希望的観測ではある。当時は事情通から散々に取材をしたうえで
完成させたのであろう。

主人公が社に連絡を入れるにあたり、公衆電話探しをしたり
情報源からの電話待ちで、外出ができなかったりと、
当時の通信事情がふんだんにもりこまれている。

懐古趣味で読んだわけではないが、再読なのに一気読みをしてしまった。

おもしろいですよ ★★★★★
清張作品の中ではあまり有名ではないですけど、
とても面白かったです。

全編が不正役人への義憤と、被支配者層の僻みで満ちています。

タイトルが意味する’何らかの重要書類’は結局最後まで出てきませんでした。
今回は印刷業界とも関係ありませんでしたし。
税務署の驚くべき内情というほどのことはない ★★★☆☆
新潮文庫の場合、表4のカバーに本の紹介がある。それによると、
「税務署の驚くべき内情を描く」とある。

これにつられて読んでみたのだが、「ありゃまー」と思うことはあっても「驚くべき内情」と思う人はいないのではないかと思った。
こんな誘い文句を書く人がいるから、真っ当な誘い文句が埋もれていくのではないかと思う。

とまあ、悪口はこのくらいしか見たららないのがこの小説だ。
松本清張の小説をここ最近読み続けてきてようやくわかったことが、探偵役は出だしでは決まっていないと言うこと。

今回もいったい誰が犯人で誰が犠牲者で誰が探偵なのか、よくわからないまま1/4ほどを読んでしまった。
多分、この新聞記者が探偵なんだろうと思うものの、ほかの小説で裏切られたことがあるのだ。
そのくらい、松本清張は構成に凝っているので予断を許さないのだ。

しかし、終わり方はあっけない。
予想外の犯人が予想外の動機を示すモンだから、松本清張は人を信じる性格だったんだと思った。
税務署を舞台とした人間模様 ★★★★☆
 本作品は、税務署の元署員が死体で発見されるという殺人事件を内容とする推理小説である。私としては、法医学を根拠として、あるトリックが暴かれるところが印象的であった。

 もっとも、話の多くは当時の税務署や官僚体制の実態を描くことに割かれている。いささか登場人物が戯画的に描かれている傾向はあるが、税務署という組織の内部事情を痛烈に批判したドキュメンタリーとも言える作品となっている。

 ただ、清張の作品としては人間心理をそれほど深くは描けていないように思った。上に登場人物が戯画的に描かれている傾向があると書いたのはこの意味である。
 
 こうした点を考えて、推理小説としての面白さは高いものの、星4つとしてみた。