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魔術師 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

価格: ¥693
カテゴリ: 文庫
ブランド: 東京創元社
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挿絵の明智小五郎なら、やはり岩田専太郎か ★★★★★

初出誌の挿絵を全収録する創元推理文庫『乱歩傑作選』。こんな贅沢な事ができるのはドイルと乱歩ぐらいか。テキストの濃密さなら光文社版乱歩全集だが、挿絵の魅力も捨てがたい。本シリーズが着実に版を重ねているのも、この企画が支持を得ている証拠。

本作『魔術師』を手掛けたのは名手・岩田専太郎。
流石の出来映えによる美しい線画は明智小五郎のイメージを決定付けた。その後の『怪人二十面相』の小林秀恒、『少年探偵団』の梁川剛一の描く明智は完全に専太郎のそれを引継ぐものだ。『吸血鬼』『妖虫』、『人間豹』の冒頭も彼の筆による。

本編にも触れておこうか。『蜘蛛男』の大好評を受け、昭和5〜6年『講談倶楽部』に連載。
生首を乗せて隅田川を漂う獄門舟、時計塔文字盤上の断頭台、舞台で晒し者にされた裸の美女に迫る道化師のダンビラ、そして異様な地下室に映し出される生埋め地獄映画・・・。まさに波乱万丈、乱歩通俗長編の中でも一際息詰まる名場面の連続である。

福田得二郎への連続予告と、冒頭・終盤の密室殺人の秘密にもう少し納得いくオチがあればと思うが、それを補って余りある乱歩の「コレデモカ コレデモカ」な筆の粘りが一気呵成に読ませてくれる。

『乱歩傑作選』は20巻以来音沙汰が無いけれど、まだ通俗長編には『白髪鬼』『地獄の道化師』『偉大なる夢』等が残っている。もし次巻があるなら絶対『目羅博士』をプラスして『猟奇の果』をお願いしたい。両作とも専太郎画で初出誌も同じ事だし。

悪人の娘 ★★★☆☆
 明智小五郎と夫人の文代さんが初めて出会うことでも知られる作品。
 怪奇な冒険もので、残虐味もたっぷり。しかし、それだけではなく、最後のどんでん返しも効いており、本格ミステリとしての矜持も保っている。
 色々と納得行かない点も残るが、まあ、そこはそれ。
 それにしても、復讐に燃える男の執念とは、実に恐ろしいものである。私だったら、とてもこんな執念は持てないなあ。
 初出連載時の挿絵が全点復刻されているほか、「次回予告」の類も収められている。非常に雰囲気があり、嬉しい。
 解説は有栖川有栖。
出会い ★★★☆☆
 明智小五郎と夫人の文代さんが初めて出会うことでも知られる作品。
 怪奇な冒険もので、残虐味もたっぷり。しかし、それだけではなく、最後のどんでん返しも効いており、本格ミステリとしての矜持も保っている。
 色々と納得行かない点も残るが、まあ、そこはそれ。
 それにしても、復讐に燃える男の執念とは、実に恐ろしいものである。私だったら、とてもこんな執念は持てないなあ。
文代さん登場 ★★★★☆
タイトルで想像がつく通り、魔術師と名乗る殺人鬼と明智小五郎との対決を描いた物語です。魔術師の普段の職業が本当に魔術師なので、この犯人の呼び名は多少安直なような気もします。しかし、この小説は乱歩ファンにとって、後に明智と結婚することになる文代が初登場する作品として重要です。なんと文代は、魔術師の娘なのです。

そしてまた、本作は「魔術師と対決する話なのだから、魔術師をやっつければそれで終りだろう」という当然の読者の予想を見事に裏切る作品となっています。そして、この結末は見事に冒頭部分と符合しているのです。乱歩の連載作品では、途中でどんどん話がそれるパターンが多いのですが、本作のように最初と最後がきちんと呼応している作品は珍しいのではないでしょうか。
おもしろいのですが・・・ ★★★★☆
「孤島の鬼」を読んで以来、私と妹のなかで江戸川乱歩がブームに
なっています。
江戸川作品はロマンティックな気分やせつない気分、
はらはらドキドキ、こんなトリックがあるとはっ!?
と、夢中になる要素が100%入っている!!と、いうのが、
私達2人の同意見でした。
しかし、今回は「先が読めるんですが・・・」と、いう感じです。

感のするどくない私達が思ったくらいなので、みなさんも
そう思うはずです。
最後にフォローしますが、ちゃんと、おもしろいのです。
でも!と、いう感じですね。