それぞれの想い
★★★★★
高尾作品の虜になってしまい、
最近ようやく今出ている3巻まで集め終えました。
人形がテーマでありながら、
でもやはり周りの人間の幸せ、想いについてが丁寧に、
切なくなるほど愛おしく描かれているのがすごい。
そしてなにより、人物の表情を描かれるのが本当に上手い方だなと
あらためて思いました。
いつまでも続偏をお待ちしています!
高尾滋の素晴らしい才能について
★★★★★
正直、「花とゆめ」という雑誌に収まっているのはもったいない、
「漫画だから」という先入観を持ってもらいたくない、というくらい
胸を打つ素晴らしい本でした
高尾滋本人の「萌え」が見え隠れしてた1・2巻とは明らかに毛色が違う気がしました。
(もちろん1・2巻も良作品ですが)
その才能に嫉妬してまうほど、本当に素晴らしい作家さんだと思います。
もっとたくさんの人に、高尾滋さんを、この作品を知ってほしいです。
人とロボットの関係は、どこまで進化するのか?
★★★★☆
高尾滋という作家は絵が上手ですが、お話を作るのもとてもうまいと思います。人形(アンドロイド、人形ロボット)が、限りなく人間に近くなり、人間の友/兄弟/伴侶の役割を担うような時代がくるのか?瀬名広明の「ハル」でも人形ロボットの未来について考察がされていますが、人とかわらない姿形、感情をもった人形は、人となにがちがうのか?人とペットの関係のようにあまりに近すぎるとどうしても勘違いする。ペットはペット、ロボットはロボットという認識をもたねばだめだと思います。この作品は1作読み切りなので、どこから読み始めてもOKです。癒されたいひと向きでしょうか?
切なさが溢れる
★★★★★
私も続刊が出るとは思っていなかったので驚きました。
絵柄は変わりましたが、高尾作品ならではの、胸にストレートに響くセリフに感動。
アンドロイドと人間の間に芽生える確かな「愛情」。けれどもそれが「恋愛」として成就できない、悲しい「違い」を切なく描ききっています。
3巻では一貫して静と嵐は目立たず、彼らの恋愛模様を見守り、役目を終えた子たちを迎え入れる。 彼らの無償の愛には切なさで胸がいっぱいになります。
号泣です。
★★★★★
約9年ぶりの新刊。
ず〜っと待っていました。
未だ文庫化もされないので、これはまだ終わってない!と思い続けて、ようやく……ありがとう高尾先生&白泉社(笑)!
これまでの「家族」に重点を置き描いたものとは違い、この巻に収録された3編は「恋愛」で統一されています。
たった一度の思い出だけを抱き続けたマリアの、「初恋」を描いた第9話。
さらに踏み込み、アンドロイドと人間という相手ありきの「恋愛」を描いた、史と桃香の第10話。
それをさらに「愛」へと昇華させたパースレインと、学んでいく過程のハーツィーズを描いた第11話。
第10話のラストの詩で号泣でした。
そこから続いて第11話を読むと、もう最後は悲しいとか切ないとか通り越して、意味も分からず滂沱の涙です。
「誰かを思う無私の愛」というものが、心を打ちます。
1、2巻を通じてのアンドロイドの存在意義みたいなものが、その表現がここに極まれりという感じでした。
たった一人の人(高尾先生)が描いたのに、登場人物に誰一人として同じ人がいない(ややこしい言い方ですが)。
これまでの作品すべてに言えることですが、その表現力の素晴らしさに脱帽です。
アンドロイドに心は生まれ得るか、という命題が気になる人には、是非ともオススメです!
人間とアンドロイドの違い、が切なく描かれています。
ミーハー的には、静の出番が少なくて寂しい限りですね(笑)。