インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

地域づくりの経済学入門―地域内再投資力論 (現代自治選書)

価格: ¥2,730
カテゴリ: 単行本
ブランド: 自治体研究社
Amazon.co.jpで確認
住民自らが築く、経済の地方分権 ★★★★★
 本書は地域の持続的発展のための鍵として「地域内再投資力」という概念を提起して地域内経済循環を確立し、住民自治の基盤を築くことで、地域を破壊しているグローバル経済に対抗するものです。
 地域経済がグローバル経済と直結して運動しているグローバル化の時代にあって、地域が生活領域から資本の活動領域へと性質を変化させています。その中で巨大企業グループによって仕事が囲い込まれてしまい、地域経済への波及効果が著しく弱まっています。工業誘致によっても技術は移転しない、利益は本社へと吸い上げられると、従来の地方の経済政策は意図したようには機能しませんでした。
 著者は地域の活性化とは企業の進出などではなく、住民の生活が豊かになるような発展、だと定義します。そのためには地域内で繰り返し再投資する力「地域内再投資力」が決定的になってきます。地域内でお金が還流し、生産や雇用が拡大再生産される。その投資主体は地域の民間企業であり、地方自治体です。逆に市町村合併で交付金が減り、地方事務所が閉鎖されることで地域にまわるお金が減り、地域内再投資力が弱まることも懸念されます。
 本書の「地域内再投資力論」は、持続可能な地域経済の根本となる考え方ですし、経済学でいう「産業連関」の地方版であって簡単なものなので、ぜひ理解しておきたいものです。一人一人が「地域内再投資」を意識することで、地域経済は大きく変わり得ます。住民自らが築く、経済の地方分権。巨大企業や中央集権制度には頼らない、新しい地方のあり方を見出すことができます。