天下三分の始まり
★★★★☆
北方三国志 第8巻は、赤壁の戦いの後、天下二分を狙う周瑜と
天下三分が唯一の生き残る道となる孔明とのギリギリのやりとりと
涼州で活動する馬超の人間性にスポットライトがあたった内容となっています。
他のレビュワーの方が書かれているように、
周瑜がなくなってしまうのもこの巻の見所です。
心揺さぶられるところでもあり、胸があつくなります。
これからクライマックス
★★★★☆
いよいよ、まさに三国志。これからクライマックスかな。
揚州の華
★★★★★
周瑜。揚州の華。咲き誇り、枯れて散った大輪の華。
痛ましいまでに壮絶な周瑜の死です。文字通り、血を吐くような無念の想いが、行間の端々からにじみ出ていました。
「華であったな、大輪の。しかし、咲いたら散り、枯れゆく華だったのだろう。冬に散り、春に芽を出す。それができないからこそ、見事な華だったのかもしれん」
全編を通して、もっとも好きな曹操のセリフです。
曹操は敵である周瑜の死を喜びはしなかった。この国は惜しい男を失ったのだと。それは孔明とて同じ。「周瑜という男がいた。それは忘れられない」。孔明の頬をつたう涙はとてもきれいだったと思います。
そして、この巻で描かれるもう一つの衝撃の死。曹操と共に覇道を歩んできた荀イクの死。曹操の覇業の完成を切望しながらも、信念において決して曹操とは相容れなかった荀イク。しかし、その死を必然と呼ぶには、あまりに愛しい存在。曹操に「わが子房」と賞された荀イクと曹操の悲しき結末です。
死に様に注目
★★★★☆
この巻は周瑜の死が一つのポイントだった。予想と異なってある種爽やかに死を受け入れていく周瑜が印象的だ。