私は、「フルートと通奏低音のためのソナタホ短調BWV1034」はいろいろな演奏がある中で、この演奏がもっとも好きである。これはランパルの数多い録音のなかでも最もすぐれた遺産の一つであろう。第3楽章アンダンテなど心洗われる、あたたかさを持った名演である。それから、大バッハ自身の作ではないとされるBWV1031も楽しくかつ美しい。個人的にも非常に懐かしい録音であり、CD化を心から喜びたい。