確かに初めての私には読めるのだけど...
★★★☆☆
確かにこの本は竹林から竹をとってきて、下処理を施し、竹ひごを作って、かごを編んでいく様子をおさめたものではあります。
ただ、紙に印刷してある書籍であるということが災いしています。
本というものは筆者との対話であるはずなのに、ずるずるに過程が進むだけ。読み方が悪いかもしれないけど、一つ一つの過程の言葉は書いてあっても声が聞こえてこない。したがって、本屋さんの売り場面積をものすごい割合で占めている少年まんがのような読み方になっちゃうけど、これは間違いでしょ?折角のカメラマンの良い仕事が小さい紙面に押し込む為のレイアウトで台無しになっています。
結論:この作品を収めるメディアが間違っているので、手取り足取りの積もりがそうもなっていません。
写真が豊富でわかりやすい竹細工入門の良書
★★★★★
「やさしく編む竹細工入門」は、初心者が知りたいことをわかりやすく紹介した竹細工入門書の良本です。
著者は、熊本で修業した竹籠職人(青物師)です。青竹を使った、いかにも職人さんの作る籠が教材として登場します。色紙掛けと六ツ目籠、そして買い物籠の3つの作り方が紹介されています。
本の後書きにも「段階を数段飛ばして駆け上がることはできません。ある日突然、カゴが編めるようになります。」とあります。すぐには上手にならないがやれば少しずつでも上達するということです。竹と親しみ気長に数をこなして、買い物籠が作れること目標にするように課題を提供しているのかもしれません。
この本の特徴はとにかく、写真が多いことです。各行程を細かく写真で紹介されています。総ページ数126ページのところ約100ページが竹籠の制作行程の紹介に使われています。
竹の基礎知識や作業についても初心者が知りたいという情報が盛り込まれています。竹の採取、保存、ヒゴの作り方と豊富な写真で本当に分かりやすいと思います。初めての方でも編み方がわかりやすく説明されており編み方は理解できるはずです。訓練は必要ですが・・・。
特に初心者で手元におく本というならこの本はおすすめです。
私のブログでもう少し紹介しています。http://kounsai.cocolog-nifty.com/bamboo_baskets/2009/12/post-1e2f.html