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フリーメイソン (講談社現代新書)

価格: ¥735
カテゴリ: 新書
ブランド: 講談社
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フリーメイソンの立ち位置。 ★★★★☆
読み始めの頃は、フリーメイソンについて概略的に書かれた新書らしい本だ、と思った。
実際、前半はそういった内容。中盤、モーツァルトの『魔笛』解釈が出て、一気におもしろくなる。

「男と女 女と男は 神にまで至る  
 その時、この世は天国となり、
 死すべき人は神と等しいものとなる」 『魔笛』第1幕

ここでフリーメイソン会員モーツアルトが示したのは(台本はシカネーダ)、
人が神と一体化する神秘思想。

著者は自らの根源的問題意識として「西洋神秘主義」の系譜について語り、
フランセス・イェイツ、薔薇十字団にふれる。
直線的な軸上で語られることの多い西洋史の“創造的ねじれ”。
西洋近代の合理的科学精神は、魔術的神秘世界観の直中から生まれてきたこと。
ニュートン、ジョン・ロック、18世紀イギリス理神論・・内容は一気に深度を増し、加速していく。
歴史ものです ★★☆☆☆
秘密結社といわれているがその存在が気になっていたので読んでみました。
作品の内容はほぼその歴史が書かれており、ルーツや儀式の意味などが事細かに
非常に詳細に書かれているというのが印象的であった。
本書を読むことによりフリーメイソンに対する偏見や誤解は多少とかれると思う。
ただ、それだけであって興味がない人には読みにくく、理解しにくいと感じた。
歴史ものというのは延々と内容が続いているように感じられる。
流し読みで十分である。
興味がある方はもう少し導入的な内容が平易なものを先に読むことをお薦めする。
フリーメイソン入門書 ★★★★☆
フリーメイソンについて、様々な史料を基にコンパクトに編纂されており、「ノーブレス・オブリージュ」とも言うべきフリーメイソン精神について概観できる。
『ウィルヘルム・マイスターの修行時代』『遍歴時代』と合わせて読むとより理解が深まるだろう。

本書を読んで、フリーメイソンの理想郷として建国されたアメリカという国についての理解が深まった。
メジャーリーグに象徴されるように、意外と道徳国家であること、そして、多くの人々が神の存在を信じる宗教国家であることの根源が本書を読めば分かるであろう。

個人的には、あとがきで触れられている著者のフリーメイソンを一種の「疑似宗教」と考える主張が興味深かった。

西欧近代以前までは、科学というものはほとんど存在せず、そこでは唯心論ともいうべき主観的世界観が展開され、生や死の不条理に対する一種の防衛機制として、「神」そして「宗教」というものが発明された。
一方、現代では科学技術の急速な進歩に伴い、唯物論ともいうべき客観的世界観が共有され始めている。
フリーメイソンとはこの「宗教」と「科学」をつなぐ架け橋のような役割を果たしたというのである。

西欧近代以降の教養人は、神の存在を前提としながらも、科学によって世の中の仕組みを解明しようとした。
この神に近づき、その正体を暴こうという行為の拠り所、あるいは推進力となったのがまさにフリーメイソンだったというのである。

そう考えると、人間という存在の不条理について、未だ全て科学によって説明し尽くすことができていない現在においても、フリーメイソン精神は価値あるもののはずである。
アメリカを支えるフリーメンソン精神 ★★★★★
 陰謀説(例えば300人委員会)の中にフリーメイソンという秘密結社がでてきて、彼等が世界を裏から操っているという。フリーメイソンに興味を持ったのは陰謀説がきっかけであったが、最近公開されている映画「ナショナルトレジャー(テンプル騎士団隠した秘宝を捜す映画)」にフリーメイソンが出てくる。フリーメイソンの名前が大衆娯楽映画に抵抗感なく出てくることが陰謀説中の秘密結社のイメージとは異なっており、これが、今回、フリーメイソンについて書かれたちゃんとした本を読むきっかけになった。

 本書によると、フリーメイソンは18世紀の西欧思想を具現化した一つの団体であり、主義主張を持たない上流社会のサロン的な集まりであった。古代の密儀宗教に由来する神秘主義と西欧近代の啓蒙主義・理神論・科学主義が融合したものであり、様々な思想を飲み込む中空の受け皿であった。また、フリーメンソンは「道徳法」に従うことが求められ、徳性の涵養による人格の完成、すなわち「真実で善良な人間」になることが、最終目標になっている。

 フリーメンソン自体は、主義主張を持たない中立な社交クラブであったが、そのメンバーには時代を担う指導者、思想家、科学者などが多く含まれ、アメリカの建国、フランス革命の実現には多くのフリーメンソンがその表舞台において関わっていたのは驚きであった。

 本書は、大学の先生(フリーメンソンの研究者)が書いたものであり、多くの文献、資料をもとに、とてもニュートラルに(というより好意的に)書かれている。しかしながら、これは著者の立場、研究手法の限界かも知れない。
 実際、アメリカ合衆国国璽に見られるフリーメンソンの象徴、アメリカの議事堂の礎石を置く儀式がフリーメンソンのロッジと提携して行われた事実、初代大統領のワシントンを記念するワシントン記念塔にもフリーメンソンの象徴が関係していることを考えると、フリーメンソンである個人やその精神だけでなく、フリーメンソンと言う団体がアメリカ合衆国の歴史に関与していたと考えるのが自然では無いだろうか。これは(資料等に示された)建て前と現実のギャップではないだろうか。

 本書を読むことにより、フリーメンソンが怪し気な秘密結社では無く、歴史上の優れた人物を輩出し、アメリカの建国の表舞台においても大きな貢献をしてきた団体であることが良く理解できる。

フリーメイソンがなにかわかります。 ★★★★☆
小説などでは、フリーメイソンは秘密結社というか
世界を裏から操っているというような、
ちょっとダークなイメージで扱われたりしていますが、
この本によると、裏からではなく、表舞台で実際に世界の重要な
物事に関わっていた、ということがわかります。

というのも、フリーメイソンとはそれ自体に主義主張がある
訳ではなく、会員が貴族や上流階級出身者が多く、
さらに新しい考え方、発明に関わる人が多かったということから
歴史上の人物にフリーメイソンが必然的に多かったということ
になります。

しかし神秘的な要素もあり、加入の儀式や発祥の理由、
モーツアルトの魔笛を参入儀礼と解釈した見方や、
詩や絵画に見るフリーメイソン等が面白かったです。

フリーメイソンとは何か?と疑問を持たれていたら
この本でその大部分を理解することができると思います。