読みやすいです
★★★★★
臨床心理士が書いているだけあって、人間関係というよりは、カウンセラー的に話を聞くコツという気がしました。私にはためになりました。
傾聴本のファーストチョイス!
★★★★★
私のセッションやセミナーを受講してくださっている方のデビュー作(って書くことを本人も了承済みです、一応)。
前からレビューを書こうと思っていたのですが、上司に貸したら気に入ってしまったようでずっと返って来なくなってしまったのです。そのくらい、実用的でいい本。
傾聴というのは、コミュニケーションの根幹を支える重要な要素だと思うのですが、傾聴に特化したいい本というのは意外とないものです。過去には鈴木秀子先生の「心の対話者」があったくらい。
この本はその意味で、とっても優れた1冊になっています。
正直、びっくりするくらいいい本です。
傾聴に関して、包括的な内容になっているにもかかわらず、かならず具体例から入るために誰にでもわかりやすい作りになっています。
具体例によって我が事のようなリアリティで読み進めるうちに、次々と傾聴のツボがわかっていきます。
聞き上手になりたかったら、そのための方法がばっちり網羅されています。なのであれこれ手を出さずにこの一冊分だけしっかりモノにしたら、まあ日常生活のコミュニケーションの齟齬は劇的に改善するでしょう。
傾聴の本が必要な方は、迷わずこれを買いましょう!
男性の視点だけで<聞き上手>になれるかな?
★☆☆☆☆
本書の内容に誤りはないと思いますが、正論ばっかりですから、これまで同様の本を読まれた方は、あえて手に取る必要さえ無い内容です。
しかし、会話の例文を読めばわかることですが、この本は、ジェンダーによる「会話」の違いや、国際的な場面でのアドバイスなどが一切ない、鎖国時代的男尊女卑な本でもあります。
女性特有の言動を取り上げるとそれだけで1冊の本になり、話し方/聞き方の本になると女性抜きの話になり、とトリビアすごろくを読者として強いられているような気持ちにもなります。
個人的には、相手の性格や教育レベル、立場、はたまた階層の違いによってどのような対応をするべきか、ということにも触れて欲しかった。
結果的に、知識やトリビアが大好きな人たちは満足できる本になってはいても、いろんな人たちと会話する必要がある役所や教育現場の人たちがどれほど納得できるか、と考えると、しょせん座学用知識本にしか思えないのです。
ただし、既に<聞き上手>である場合、相手がどのような性格であるかなど分析のための優れた知識がたくさん盛り込まれていますので、そのような方にはお勧めします。
もっと評価されていい本
★★★★★
いわゆる「コミュニケーション本」は沢山ありますが、
本書はその中でも図抜けて役に立つ本だと思います。
表紙やタイトルが地味なせいか、いまひとつ売れていないようですが、
本気で聞き上手になりたいと思う人にとっては、実践的なアドバイスが満載でした。
私の場合、相手が話しやすいように、相手の言葉を言い換えたり、補ってあげたりする癖が
あるのですが、たとえまどろっこしくても、相手のありのままを尊重し、
自分の言葉で整理してはいけない、という話は目からうろこでした。
例が豊富で、読みやすく、実践的な本です
★★★★★
澤村先生の傾聴講座を受けたことがあります。
講座でも、柔らかな言い方で説得力のある説明でしたが、 この本もとても読みやすく、分かりやすいです。
良い聞き方、悪い聞き方の例を会話文で示しながら、解説を進めています。
個人的に、特に役立てたいと思ったのは、以下の部分です。
・話し手は「得意なフィールド」を尊重してくれる聞き手に安心感を持つ。
・話し手が使ったキーワードを共有する。聞き手が勝手にキーワードを付け足さない。
・会話がギクシャクしはじめるのは、「聞き手が有能感を出そうとしたとき」。
・自然に相づちを豊かにするには、相手が話しているトーンに合わせると良い。
・言葉の意味よりも(言葉に乗っている)気持ちに耳を傾けようとすることが大事。
・そういう形でしか表現できなかった複雑な気持ちがある、ということを受け止める。
・求められていないアドバイスをしない。それは相手への「不信感の表明」になる。
・相手の目を見るのが苦手な人は、「目の色」を見ようとすると良い。
巻末に掲載されている自己分析のエゴグラムも、驚くほど当たっていました。
仕事の会話だけでなく、夫婦やカップルの会話、友達同士の会話など、 様々なシチュエーションが示されている(身に覚えのある例ばかり)ので、 誰が読んでも参考になる内容だと思います。