なるほど
★★★☆☆
著者の推論解法の理論には、なるほどとは感じる点は多々ある。
でも、実際に試験に向かったとき、これをあてはめて解答できるかは甚だ疑問だ。
よほど才能がある人でもない限り、それ相応の国語トレーニングを積む必要があると思う。
本試験で問われる推論問題の殆どは学説を突き詰めた内容はほとんどない。
基本的な典型論点、例えば、対抗学説の理由と批判を覚えれば、ほぼ正答は得られると思う。
時間がなければ、片方の判例学説、通説だけを覚えるだけでも効果はあると思う。
国語の解法テクニックのトレーニングをする時間があるのなら、典型論点の表面的な部分を覚えたほうが早いのではないだろうか?
それに、学説知識まるっきりなしに解法テクニックだけで試験に挑むのは不安だ。
なるほど、こういう考え方もあるんだ程度に参考にはできる頭の体操的1冊ではあるとは思う。