低学年には少し長めですが、お話の面白さに引き込まれて、子どもたちは次に起きることを予想しながら、一緒に笑ったり、興奮して声をあげたり、クラス全体で楽しめます。1人で読むのも楽しいですが、皆で感動を共有するのにもピッタリ。読み終わった後に、「もう一度、今度は自分で読んでみたい!」という声も多く聞かれました。後日、図書館でこの本を借りている子に出会った時は嬉しかったです。
9人の兄弟はそれぞれが特徴的な「不思議な力」を持っています。
その不思議な力にあった「はらいっぱい」「ぶってくれ」「あつがりや」などの名前がついています。
その名前が子ども心にとても強い印象を残しました。
ストーリーは悪い王さまの難題や攻撃に一人ずつ出て行ってその都度「不思議な力」を駆使して王さまをギャフンと言わせる話です。
その繰り返しは子どもにとってとても楽しくワクワクするものだと思います。
私は類似の中国民話で「シナの五人きょうだい」というお話も持っていますが、こちらの「王さまと・・」の方が子どもの大好きな繰り返しが9回分、名前のおかしさを上乗せして楽しめるかもしれません。
けれど「得意技と相手をギャフンといわせる方法」もストーリー自体も少し違いますのでどちらも楽しめると思います。