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クリスマス・キャロル (光文社古典新訳文庫)

価格: ¥440
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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わかっていても ★★★★★
展開はかっちり決まっている。結末は読む前からわかるかもしれない。
それでも、いいものはいいのだと言いたくなります。だから読み継がれ、読み返され、愛され続けているのでしょう。クリスマスのクラシックとしてふさわしい物語だと思います。

個人的にこのぐらいの厚さというのが文庫本として理想的に感じるので(厚いのが嫌いというわけではありません)それだけでポイントは相当高いのですが、短い物語の中に血の通った人物描写が満ちていたことに気づかされます。
タイニートムのいたいけさ、愛らしさの描写がとてつもなく秀逸であるということは間違いないんじゃないかと。
この名作の漫画化にあたっての粋な人選に、乾杯! ★★★★☆
 ヴィクトリア朝の英国を舞台に、どケチで因業なスクルージの親爺が、クリスマスに三人の精霊と出会って改心するという『クリスマス・キャロル』。クリスマスには頭にちらと思い浮かべるディケンズの名作を漫画化するにあたって、坂田靖子を持ってきた光文社編集部になるのでしょうか? どなたかの絶妙の人選に「かんぱーい!」と、祝杯をあげたくなりました。なんせ、大好きなバジル氏の優雅な生活 (第1巻) (白泉社文庫)を描いた人だからなあ。ヴィクトリア朝の英国を描くなら、坂田靖子バジル氏の優雅な生活 (第5巻) (白泉社文庫)か波津彬子月の出をまって―うるわしの英国シリーズ (Flower comics special)か森薫エマ (1) (Beam comix)かってぇくらい贔屓にしているのです。

 章立ては、「第一節 マーリーの亡霊」「第二節 精霊(その一)」「第三節 精霊(その二)」「第四節 精霊(その三)」「第五節 大詰」。おしまいに、坂田靖子の「あとがき」。取り立てて新味はなかったけれど、久しぶりに坂田靖子の漫画が読めて、幸せな気分になりましたー。乾杯!

 最後にハッピー・エンディングが訪れるところ。結末がどうなるかなんて、読む前から分かってたはずなんだけどなあ。思わず、涙が出てきちゃいました。やっぱ、これ、いい話なんだなあ。

 てことで、ちょっと早いですが、Merry Christmas!
読みつづけられる作品 ★★★★★
映画化された回数も7回〜8回には為ると思います。いつの時代にも通ずる
社会と、人の姿を描いており、人の心を変える作品です。心が疲れた人には
最適だと言えます。
ディケンズの他の多くの作品、「荒涼館」や「リトル・ドリッド」「骨董屋」「ピク
ウイッククラブ」「マーティンチャズルウィット」「我らが共通の友」などを若い方
に読んで頂きたくても、図書館にしか無いのは寂しい限りです。
冒頭のスクルージの性格描写が秀逸で効果的 ★★★★★
少年向けの本を読んでいたり、いく種類かの映画を見たりで、おおよその話は知っているものの、ディケンズの原作を読むのは初めてでした。

冒頭から、スクルージの性格描写で圧倒されてしまいました。
この圧倒的なイメージを持って、以下を読んでゆくわけですから、彼の心が精霊たちによって徐々に変わって行くのが、非常に解り易く伝わってきますし、最後の章で、全く違う人間になってしまうのも納得がゆく構成になっています。

と同時に、クリスマスと言う行事の性格、家族の絆、人と人との繋がりなど、かなり極端に書かれていますが、説得力があり、胸に響いてきます。

流石、何度も映画化され、世界中の人から愛されている作品です。
金儲けのどこが悪い? ★★★★★
並外れた守銭奴のスクルージは、本当の悪人では無かったと言える。
確かに、その拝金主義的手法が、あまりに辛辣なため、周囲の評判は地に落ちている。

ただ、印象的な下りがあり、それは、かつての婚約者に、拝金主義だと罵られて、開き直る部分だ。
スクルージ曰く、商売は誰に恥じる事の無い正々堂々の行為であって、金儲けが忌み嫌われるのはおかしい、という。
これは、「一面では」正論ではある。

現在も、この物語が書かれた当時も、原則は変わらないと思うが、企業は利潤を追求するのが仕事だ。
現在の経済界でも、容赦無いリストラや解雇などが横行しているが、やむを得ない手段であり、企業側は、身を切る思いのはずだ。

スクルージの手法に欠けているのは、この「身を切る思い」という、スタンスだと言える。
金儲けに熱心なのは、何ら悪い事では無いが、スクルージは、物語を通じて、ようやく学習した様だ。

嫌われ者が、180度変化して、全くの善人に生まれ変わるという筋書きは、ダイナミックだ。
しかし、それよりも、老年に達したスクルージの中に、ようやく良心が目覚めたという点に、特に感銘を受けた。