ロシアにおけるロシア革命
★★★★★
全体としてこの書は世界史の中でではなく、ロシア史においてロシア革命を記述しています。
当時のロシア経済・社会の状況を用いて革命にまで至った道筋を描いています。
興味深いのは帝政末期からすでにロシア経済は成長の傾向を見せていたということです。
そしてネップ期では農村は食料は充分にある状態であったそうです。
これは経済・社会の側面から眺めた結果発見されたことだと思います。
それからスターリン体制の枠組みがレーニンのライバル「排除」から構築されていたという指摘です。
新たなスターリン体制の姿が浮かんでくるものと思われます。