ヴィジュアル・ロシア革命―近代ヨーロッパ史を学ぶには必携―
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近代ヨーロッパ史を学ぶにあたって避けては通れないのがロシア革命である。しかし、その数日単位で刻々と時には細かく、時にはダイナミックに変化した歴を理解するのは困難である。特に、英仏等の西欧諸国を専門とする場合は、避けたくなるのも当然と思われる。
さらに、ロシア革命に関する書籍は難解なものが多い。E・H・カー『ロシア革命』、『危機の二十年』やジョン・リード『世界をゆるがした十日間』等を参考にする方が多いと思う。しかし、ロシアの地理等は複雑で。イメージを掴むのが難しい。
そこで、ヴィジュアル的に世界文化史を紹介することにおいて定評のある「知の再発見双書」で、『ロシア革命』が出版されたのは頼もしい限りである。説明するまでもなく、ロシア革命に関する豊富な絵画・写真という視覚データがふんだんに使われ理解が容易となっている。
また、ロシア・アヴァンギャルド芸術の研究を志す学生にとっても入門の書としても使用できるものと思われる。
最後に、それらの写真の中にレーニンに関する驚愕の写真がある。それは購入してからのお楽しみとして下さい。