ヴィクターの好きなファンク要素が強く、全体的にブラックでのれる感じのアルバムになってます。アルバムのタイトルもSOUL CIRCUSですし。たまにテクを前に出しすぎなところもありますが、それはそれでいいのかも。偉大なベーシストたちのフレーズを入れて曲にしてみようというBASS TRIBUTEを聞けば圧巻されます。音作り、ニュアンス、本人たちがひいているようです。

この人のライブの映像を見たことがあるんですが、スラップの技術はもうすでに人間のものではありません。
本作も基本的にはフュージョン演奏者のアホさを地でゆくものであります。
こういう粋なブラックミュージック的なトラックを揃えたいというのは分かりましたが、そこに必要な核が彼自身に少ないように思えますし、本作を売り込む層が曖昧で謎です。
ただ、アースウィンドアンドザファイアーのカバーはマトモにカッコいいものでしたし、
３曲目のベーストリビュートはエンターテイメントとして非常に楽しめました。
偉大なベース奏者の奏法を真似るという途方もない居酒屋系の隠し芸なのですが、
スタンリークラーク、ジャコ、マーカスミラー、ブーツィコリンズ、ラリーグラハム、、、
いちいち思わず頷いてしまうほどのそっくり（またはオリジナル越え）っぷり。この曲は楽しくて大好きです。

歌モノです。超絶テクより小粋なファンクが好きな方はピッタリはまる作品だと思います。雰囲気はアルバム yin-yang のような感じです。このノリはベーシストのみならず、絶対に吸収したい音楽要素だと感じます。

今や超テクベースの第一人者といった貫禄もでてきたウッテン氏。初めて聞いた１ｓｔのジャケで既に一輪車でベースを弾く姿を見て、何じゃコイツはぁって感じでしたが、そうすか、ついに、サーカスになってしまいましたか。サーカスの前に”Ｓｏｕｌ”とある通り、歌モノ、ラップが多分にフューチュアされてます。フューというより、オールドなブラックモノ、Ｆｕｎｋが好きな人向けかな。でもベース・トリビュートだ！。全員参加のライブ日本でやってくれ～。一言言わせて貰えば、”・・・君の名前はヴィクター君だって、わかったよ！”って感じでどうスか？＋アルファ。中ジャケのウッテン氏所有のベース群、完璧にあの人のパロディでしょうーね。エジプシャンマミーベースってナンダヨ！アホや！