「帰って来たヨッパライ」という日本中の人がビックリした曲でプロデビューした彼らは、カレッジ・フォークというジャンルではなく、ナンセンス・ソングの歌い手として最初は認識されていました。「オラ~は死んじまっただ~」という人をくったようなふざけた歌詞とメロディでしたが、その特異性は過去に例がなく、見事に大ヒットしました。
その後、「悲しくてやりきれない」「イムジン河」などの名曲を作りましたが、突然解散しました。どれもメッセージ性に富んでおり、その美しいメロディラインは、当時の歌謡曲とは明らかにレベルが違っていましたね。1971年に発売された北山修、加藤和彦が作った「あの素晴らしい愛をもう一度」は、本当に多くの人に愛されました。
はしだのりひこは、フォークルの解散の翌1969年に杉田二郎も参加したシューベルツを結成し、あの「風」で再び音楽シーンに踊り出てきました。北山修作詞、はしだのりひこ作曲というコンビの生んだ永遠の名曲です。2番の歌詞を歌っていたベースの井上博は、スマートでルックスも良かったのですが、翌年不幸にも腎臓病で亡くなられました。シューベルツは1970年に解散し、翌1971年には、はしだのりひことクライマックスを結成し、またまた北山修作詞、はしだのりひこ作曲のコンビによる「花嫁」という大ヒットを飛ばしました。
♪花嫁は夜汽車に乗って 嫁いで行くの♪という出だしの歌詞は印象的で、1番の歌詞は今でもよく覚えていますし歌えます。これもエバー・グリーンの輝きを持った名曲です。
日本のフォーク・ソングが、爛熟した時代を代表する名曲の数々です。前奏を聞いただけで歌いだしが思い出せるほど耳にした曲ばかりですので、どの曲も聴いた瞬間あの時代にタイム・スリップします。我々の世代の「ナツメロ」なのでしょうね。