ジェット機は、飛んでいたか?
★★★☆☆
話は、流石に面白いですが、なんとなく切れが無い感じ。ポアロより、タペンス向きかなあ…。
それに、表紙は、ジェット機に見えるけど、この時代、コメットは、もう、飛んでたんでしょうか…?
違うタイトルだった
★★★★★
私は前からこの話を読みたかったのですが、ハヤカワ文庫にあるとは知らず…『大空の殺人』子供用の文庫を買い、読みました。
やはりひらがなが多く、訳の表現も微妙……
それでこちらがあると知り、買って読むと、とても面白かったです。
他の方がおっしゃるように、オリエント急行とは違います。閉ざされた空間の中で謎解きをするのではありません。
犯人にも騙されましまた。楽しめる一冊です。
惑わされたら一巻の終わり
★★★★★
一見すると事件に見えるかもしれません。
ところが、こういう作品ですから殺人なのでありまして。
しかも被害者というのがまた裏の顔は悪人で
誰に殺されてもおかしくないという状況なので
必然的に犯人が絞りにくいのです。
そして犯行も巧妙です。
ただし、最後の最後に決定的なミスを犯し
結局はポアロの罠にかけられ、
あえなく裁きを受ける羽目になりましたが。
この作品にはかなり大掛かりな罠があります。
したがって犯人探しをする場合は
この大きな罠にはまることがないように
気をつけてください。
そう、意外なところに犯人は隠れていますよ。
雲の中での死 Deth in the clouds
★★★★★
雲の中での死、つまり飛行機の中での殺人の物語。
最初に殺人があり、順に謎解きをする、
探偵ものの基本的な構成。
ポアロに興味がない人には、面白みにかけるかもしれない。
小型の飛行機が、都市間を飛び回っている状況が理解しやすかった。
具合を「工合」という文字を使っていて、最初は違和感があったが、辞書を調べると、そういう表記もあることが分かりました。
「密室殺人」ではない。
★★★★☆
本書では、前年の「オリエント急行の殺人」の雪で停車した列車内と同様、飛行機内という閉鎖空間での殺人を扱っているため、犯人は機内の乗客・乗員に限られる。
それをポアロは乗客たちの手荷物から犯人を推理するのだが、これが論理的で納得性が高い。
本書は1935年の作品で、前年には「オリエント急行の殺人」、翌年には「ABC殺人事件」と「メソポタミヤの殺人」、翌々年には「ナイルの死」と、作者の代表作が目白押しで、それらの中に本書は埋もれてしまった感があるが、謎解きの論理といい意外な犯人といい充分に楽しめる作品で、着想だけが奇抜な「オリエント急行〜」や「ABC〜」よりは上だと思う。
1点だけ不満を言えば、飛行機の乗員を身元が確かだというだけの理由で容疑から外したのは安直過ぎると思う。
なお、本書で扱われたのはあくまでも飛行機内という閉鎖空間での殺人であって、いわゆる「密室殺人」ではない。