始祖鳥
★★★★★
アルバム発売から40年以上経っているのにも関わらず全く色褪せていないジャックスの世界。
本当に現在のロックに馴れた耳で聞いても違和感は殆どありません。むしろ私はどっぷりとハマってしまいました。
陰鬱な世界観と緊張感が同居する全10曲は、日本のロックを知る上で必聴。
ジャックスと村八分、言い換えれば早川義夫とチャー坊・山口富士夫は、日本ロックの始祖鳥であると私は思っています。
深く重い情念の世界、いつまでも人のこころに宿る歌・・・名盤!
★★★★★
ジャックスって、部分的にヴェルベットやストゥージズ、バーズ、ドアーズを思わせるところもあるけど、全体的な印象は唯一無二のものです。彼らは<時代性を映した音楽>というよりも、いつ聴いても古さを感じない、とても現代的なサウンドのバンドだと思いますね。
また日本語で歌っているからといって、同時代(1960年代の「フィーリング世代」の)またはそれ以降の我国の自称「サイケバンド」とも一線を画す存在です。私はもう30年以上聴いていますが、今後もこういったバンドは出てこないと思いますね・・・
特に早川義夫の歌は詩的で静謐、実に深いのですが、時に扇情的、時に狂ったように暴力的であったりします。一聴すると何の変哲もないヴォーカルなんだけど、この人の歌には、いつまでも人のこころの中に棲みついて鳴り響いているような、形容し難い恐ろしさがあります。その意味では、初期ドアーズのジム・モリソンや初期ティム・バックレー、ジョイ・デヴィジョンのイアン・カーチスに近いと思います。
歌の内容もそれこそ「一般常識」的なものではないけれど、よくあるイメージ過多で結局何を言ってんだかわからないような、「雰囲気サイケバンド」(何とかラリーズみたいな)とは異なる、命に食い込んでくるような生々しさを感じます。
本作は、独特な詩世界と浮遊感のあるサウンドが違和感なく出会っているという意味では、画期的な名盤です。早川氏のソロも歌が凄いのでおすすめします。
ジャケに騙されるな
★★★★★
中身はとんでもなく重い歌詞にベルベットアンダーグラウンドのようなサウンド。何度聴いてもやられます。
キツイです
★★★☆☆
容赦ない、ヘビーな世界。流して聞いていても憂鬱になってくる重苦しい世界。僕にはとても厳しいです。聞くのがしんどいです。
個人的な感情だけで言うなら上記の理由で星二つなんですけど、これだけ陰鬱な気分にされるのはこの作品が「手抜きも容赦もなく作られたから」に他ならないと思います。なので星は三つにしました。肌に合わないからって理由だけで切り捨てるのはあまりに軽薄だと思います。
まさにミュージシャン
★★★★★
情念たっぷりな詞とその歌い回し、情緒溢れ極めて表現力が高いギター、リズムより曲の雰囲気に合わせたベースとドラム…フルート… 私は特にギターが好きです。
このアルバムは自分の感性をはきだしてみごとに表現しているので誰にも真似できない、世界見渡しても似たバンドはいないでしょう。
時代を感じさせない感受性たっぷりな希少な作品です。
ミュージシャンとはこうあるべきでしょう。