抑圧の歴史
★★★★☆
Philippe Jacquinの『La Terre de Peaux-Rouges』(1987年)の翻訳。
アメリカ・インディアンの歴史について、豊富な画像資料を散りばめながら紹介したもの。古代から現代までひととおり押さえられているが、中心になっているのは白人の侵入〜20世紀初頭。インディアンに対する抑圧の過程が批判的に描かれている。
内容としては、取り立てて目新しい部分はないが、画像資料が素晴らしい。特に、白人(征服者)の視点からではない資料が多く、インディアンの日常生活がうかがえるところが評価できる。
巻末の資料集も役に立ちそうだ。