奇妙な発想法ができるようになる....
★★★★☆
最新作の「分ける・詰め込む・塗り分ける―読んで身につく数学的思考法」を読んで、日常的な課題?を
数学的に掘り下げて行く思考方法に痺れました。
本作は私が好きなグラフ理論的な問題は少ない様ですが、幾何的な話題が多いように感じ、楽しめます。
こういった着眼点を見分ける能力が、私は欲しいのです。(日常の業務にも活かせます)
論理問題ではレイモンド・スマリヤン氏の作品はあまりに難し過ぎて私には歯が立ちません。
その点、イアン・スチュアート氏の作品はアプローチのハードルを低くしてくれていて助かります。
このシリーズの前作は2冊あるようですが、1冊は古本価格が高過ぎて手が出ませんし、
もう1冊はまだ和訳されてません。
しょうがないので、洋書で発注します。
・Game, Set and Math: Enigmas and Conundrums (Dover Classics of Science & Mathematics)
・Professor Stewart's Cabinet of Mathematical Curiosities
数学読み物好きに薦められる本
★★★★★
私が数学好きになったのは、日経サイエンス(サイエンティフィック・アメリカン日本版)にも連載されていた、マーチン・ガードナーの記事の影響が大きかったと思う。特に、ブルーバックスなどで単行本化されたものは、中学に入ったばかりの頃に喜んで読んだものだ。
この本の著者であるイアン・スチュアートは、ガードナーの後を引き継いで同様の記事を書いているが、数学的な題材を、見事な物語にする手腕と語り口の面白さは、ガードナーに勝るとも劣らない。特に難しい内容を分かりやすく表すことに関しては一級と言ってよいだろう。
この本は、そのような記事から面白いものを選んでまとめたものである。新しい題材もあるが、古くからある題材に対する新しい発見などもあり、昔からの数学読み物好きにもどこから読んでも楽しめるものとなっている。数学ファンはもちろんのこと、数学ファンになりたがっている初心者にも薦められる本である。ぜひ、この本を読んで、数学を好きになって欲しい。