タイトルだけでなく中も素敵!
★★★★★
「美術遊園地」って素敵なタイトルですよね。
少女時代の思い出から青春時代の自伝的エピソードに加え、お気に入りの名画や映画や絵本が紹介されていて、山本さんの素晴らしい感性にふれることのできる一冊です。「聞きなれた歌や会話、見慣れた風景、生活の一部を描いていきますが、どの部分でもよいというわけでなく絵になる瞬間がある」と山本さんはエッセイでおっしゃっています。何でもない見過ごしてしまいそうな光景が少し角度をかえてみると、どんどんイメージが広がって、独特の絵の世界ができる瞬間となっていく、そう思うと、ときには、ゆっくり立ち止まって草木を眺めたり、街を歩いて、人々の話声に耳を傾けたり、ゆったりした贅沢な時間の使い方って大切なんだと改めて思います