2009年実施の過去問(2回分)収録
★★★★☆
2009年(平成21年)に実施された日本語検定(以下「語検」)2級の過去問とその解答解説である。
「語検」とは日本語スキルを認定する検定試験(民間資格)で、敬語や語彙、読解問題など幅広く出題されている。
たまに漢字検定と比較されることもあるが、実用面を考慮すると個人的にはこちらのほうが意義深いように思える。
本書は、「語検」の特徴や受検級の目安などを除けば、問題と解答解説のみの実にシンプルなものである。
解答に続く解説は非常に簡潔で、無駄なくまとめられているように感じるので好印象である。
「さ入れ言葉」や「れ足す言葉」などは明確な誤りとする立場をとっており、
「言葉は変化するもの」と主張する人たちとは対立しそうな気もするが、
改まった場面にふさわしい言葉や洗練された書き言葉、規範的とされる表現など学ぶ、という姿勢で取り組みたい。
「語検」2級のレベルは、大学卒業〜社会人中級程度であるとされている。
個人的な感覚としては、社会人なら取れたほうがいい難易度である。
日本語検定 公式テキスト 「日本語」上級にきっちり対応しているので、苦手な分野がある人は併用をおすすめしたい。
分野別問題集よりこちらのほうが得点に直結すると思う。
1回分の分量が多いとはいえ、問題2回分収録ではやや物足りないと感じる人も出てくるかもしれない。