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日本の15大同族企業 (平凡社新書)

価格: ¥798
カテゴリ: 新書
ブランド: 平凡社
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日本を代表する同族企業における世襲と脱同族の攻防を概説 ★★★★☆
 日本を代表する同族企業15社における世襲と脱同族の攻防に焦点を当てて概説。
 取り上げられている会社はすべて今は大企業であるが、創業期は同族企業かつベンチャー企業がほとんど。高度成長期に大成長を遂げ、その過程で創業家持ち株は減少。結果として、脱同族の動きが発生してくる。
 しかし、株式が分散化することによって逆に株主からの制約が掛かりにくくなることもあり、創業家が世襲を敢行しやすい環境になることもある。
 世襲か、脱同族か、各社の攻防は各当事者の思惑が絡んだ人間味あふれる戦いであり、各事例が1冊の本になりそうな面白い内容。
 多くの場合、世襲による弊害が目立つのも事実だが、成長期を過ぎた時期に混乱が発生することが多いのもまた事実。世襲でなくとも防ぎようがなかった可能性もあるので、その点は割り引く必要があるだろう。
日本の上流階級 ★★★☆☆
有名な大企業の創業と創業者からの世襲の内容。
大きな会社であるほど世襲は簡単ではない。
また、子孫が必ずしも経営のセンスがあるとは限らないので、世襲を成功させつつ会社を発展させるというのは簡単ではない。

しかしながら登場する創業者の親族には優秀な学歴の人が多い。
将来を見据えて教育に対しても惜しみのない投入がされていたのかなと思う。
そして、有名企業の幹部の子供たち同士で結婚し関係を深める。

普段はあまり意識しないが、やはり一般人とは違う独特の階級社会があるように感じた。
「広く浅く」の内容ではあるが、オリジナリティのある資料は一読の価値あり。 ★★★★☆
日経BPネット「あなどれない新書たち 若手に役立つ雑学の本」の紹介から、興味を持って購入。「日本の15大財閥―現代企業のルーツをひもとく (平凡社新書)」の続編に位置付けられるとのことであり、「同族企業で世襲をもくろむ創業者一族と、脱同族を掲げる専門経営者の攻防」がテーマである。まえがきで述べられている「『同族企業』に関する明確な定義はない」ことが、本書のオリジナリティを表していよう。
本書で取り上げられた15の同族企業の中には、他の企業一族の顔が出てくる。さらに、住友家を始めとする財閥との婚姻関係が。多くの同族企業で絡んでいる。“財界”は意外に狭いのかな、という印象を持った。また、世襲一族の中には20代で取締役についた人物もいたことは、かなり驚いた。
「広く浅く」というモットーから、その“攻防”についての記述は、年表ベースの割りとあっさりしたものとなっている。致し方ないだろうが、企業別の各章ページ数は平均20ページと読みやすいというメリットもある。各章末にある、創業者一族の家系図・企業系統図・上位株主推移表は、「筋金入りの系図マニア」と自称する筆者の渾身の作であり、資料的価値は高いと思われる。

あとがきに印象的なコメントがあったので、紹介したい。
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「広く浅く」が執筆スタンスの本だからこそ、就職活動を控えた学生さんや企業で働く多くの皆さんに読んでいただいて、
「戦時中、東急と京王・小田急・京浜急行が合併していた」
「東宝は東京宝塚劇場の略称で、宝塚歌劇団の東京拠点って意味だった」
「テニスプレーヤー松岡修造の曾祖父は阪急電鉄の創業者で、祖母の祖父も松岡修造という名前だった」
というようなことを、後輩や同僚に語って優越感にひたって欲しい。
そんなところから、企業や経営学に対する興味が芽生える。そう信じているからだ。
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MBAなどとはまた違った視点から、日本企業経営の一面について学ぶことができる一冊である。
「広く浅く」がモットーの好著 ★★★★☆
別に15でなくてもいいし、官立に淵源をもつ企業は多かれ少なかれ同族企業ではあるのだけど、トヨタの豊田家、パナソニックの松下家、三洋電機の井植家、鹿島組の鹿島家、日本生命の弘世家、味の素の鈴木家、東急の五島家、西武の堤家、松坂屋の伊藤家、ブリヂストンの石橋家、武田製薬の武田家、大正製薬の上原家、出光の出光家、東洋工業の松田家などなど、錚々たる企業がその話題に並ぶ。

1社6ページほどなので、深く切り込んだ話にはならぬ難があるのだが、筆者も開き直っている通り、「広く浅く」がモットーの1冊。確かに類書はなく、こういう本も面白い。

どんなに独創的な創業者も老いれば血縁に頼る姿が浮かぶ。企業を支配するには株式を保有し、経営のトップに人材を送り込み続けるしかない。しかし、この2つながらを全うすることは実は難しいというのを、歴史が教えてくれる。創業家の社長が座っているトヨタなど逆に異例中の異例だろう。

各章に創業家の系図と、企業の系統図が載っている。実に親切。どこにも顔を出すのが住友銀行であり、旧財閥の三井、住友、岩崎、鴻池などの家であり、巧みに姻族でつながり合う、これらの家である。逆にもっとこういう本が出ると、日本株式会社を更生する企業の風土みたいなものが見えてくるし、階級社会ではないと言われる日本にあっても、厳然とそびえる階級の壁みたいなものを教えてくれる気がする。

先の15大財閥の本に続き、好著。入門書としてはすこぶるの3乗くらいにいい本だった。
同族の 企業の歴史 書いた本 ★★★★★
1.内容
どこの国でもそうだろうが、創業者一族が社長を世襲し、経営権を把握している同族企業(p16参照)というものがあるものだ(この文章は私見)。本書では、上記に加えて、「『戦後、創業者の親族が社長に選出されている企業』」(p294)という判断基準を用いて、前作『日本の15大財閥―現代企業のルーツをひもとく』(平凡社新書)同様に、日本の代表的な同族企業15社を紹介したもの。なお、日本の同族企業の特徴としては、創業者一族が株式所有を通して支配していないことがあげられるが、本書で取り上げられた企業の歴史をどう彩るかについては、本書に譲る。
2.評価
読み始めは、前作よりつまらなく感じた。しかし、徐々に、どこの同族企業も、いろいろな理由により、同族の支配力を薄めようとする動きがあることは参考になろう。この本の主旨と違うかもしれないが、この本の最大の魅力は、取り上げられた同族企業に関する雑学的な知識である。先ほど「つまらなく感じた」と書いたが、豊富にちりばめられている雑学が本当に面白かった。繰り返すが、雑学的知識の豊富さがこの本を魅力的なものとしており、有益な本だと思うので、星5つ。