インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

国禁 (講談社文庫 う 57-2 奥右筆秘帳)

価格: ¥650
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
Amazon.co.jpで確認
味方の敵は味方か ★★★★☆
 上田秀人は頭がよいのだろう。二重三重の仕掛けをこしらえて、最後まで飽きさせない。ドロドロした権力者の世界の中で、美しくも純粋なのは、幼馴染の衛悟と瑞紀の関係である。この二人が配置されていることで読み手は救われる。しかし、佐伯泰英もこの上田秀人も、セリフの書き方がへたくそだ。助け出された瑞紀が衛悟に負われて帰るシーンだが、ある意味小説のクライマックスであるが、二人の万感の思いが描き切れない。瑞紀に下賤の者という言葉を吐かせるのもいただけない。男と女を描けずして小説といえるのか、という疑問が浮かんだ。もっと藤沢周平に学ぶ点があるようだ。
沖縄の昔から今の風情がわかる? ★★★★★
抜け荷を行っていたのは薩摩藩だけではないと知るところから本書の面白みが広がる。琉球(沖縄)にまで出張る主人公たちは、そこで沖縄の分裂に出会う。今に通じる沖縄事情の一つの切り口がここにある。登場人物が男女ともに魅力的だ。池波正太郎が現代に復活した(著者のことです)!
奥右筆秘帳シリーズ第二弾です。 ★★★★☆
 講談社文庫書き下ろしでの2冊目です。楽しみにしていました。
 内閣府のような場所で働く奥右筆組頭の立花併右衛門。併右衛門の娘瑞紀と幼馴染の隣家の部屋住み次男坊の柊衛悟。併右衛門の職務上知りえた事柄から、権力の争いに巻き込まれていくのは前作を同様です。
 今回は抜荷をテーマに掲げ、薩摩藩・津軽藩、そして老中からも狙われる。そして娘・瑞紀までもが拘引され、併右衛門、衛悟ともどもに降りかかった火の粉を振り払っていく。
 熟練した官僚である併右衛門の処世術、剣術家としてまだまだ未熟な衛悟の成長振り。権力維持のための権謀術数と政治の闇の部分が描かれています。今回は最後に方に出てきましたが公家の密偵覚の動向具合も気になりますね。次回も期待いたします。