雪姫忍法帖からロストタワーまで一通り見ましたが、個人的に一番好きなのはこの映画。
｢ナルト達がヒカルを導いていく｣というオリキャラ・ヒカルに視点を置いて展開する物語、忍術ありきではない世界観は
他の方が仰っているようにnarutoを媒体にしなくても成り立つ話ではあります。
しかし、｢黒幕によるヒロイン裏切り→ナルトがキレて九尾化・螺旋丸｣とワンパターンな展開だったり、
下手に原作の設定を取り入れようとして物語序盤の設定説明を丸投げ状態、脳内補充しなくては映画単品で楽しめないものになっていたり、
ファンサービス…悪く言えば客寄せのためだけに不自然な展開を使って人気キャラを出演させたり、…
原作ファン以外楽しめない最近の劇場版naruto作品(例外もありますが)よりはよっぽど丁寧に作られた、完成度の高い作品だと思います。
どんな版権映画でも起承転結、元作品を知らない人でもその一作品を見ただけでストーリーに入り込めるような物語進行でなければいけないのではないでしょうか。
｢物語を進めるためのキャラ設定｣が多い原作なので、岸本氏の世界観を忠実に…なんてしたらオリジナルストーリーで展開に広がりを持たせるのはかなり難しいと思います。
だからこそ、劇場版ではこの作品のように｢パラレル｣だということを最大限に生かし、原作に縛られない映画だけの世界を作って欲しいです。

本編については、分かりやすいストーリー展開は大人から子供まで幅広い年齢層向け。ただその分ちょっと物足りないと感じる方もいるかもしれません。
癖のある作画なので好みは分かれると思いますが、バトル時の臨場感あふれるカメラワーク・ぬるぬると動く様は流石劇場版！流石narutoスタッフ！といえる格好良さ。
中でもリーが体術のみで魅せるバトルシーンは圧巻です。
固定のキャラファンじゃない方、親子で共に楽しみたい方(narutoをあまり知らないお父さんお母さんも！)、作画ファンの方も是非一度。

決して｢アニマル騒動｣ではないちょっと的を外したネーミングと
今後の劇場版作品ではまだ面白くできる余地がある、さらに面白くなって欲しいという期待を込めて星四つ。

前作とほぼ同様の感想。
制作会社があらかじめ作っておいた物語のテンプレートに、「よし、今年はNARUTOの映画だからNARUTOの要素をミックスすればOKだ！」的なアンバランス感がある。
これが別の作品の映画化だったら、その作品になっただろうなという印象である。

要するに、別にNARUTOの登場人物と設定でなくてもいい話だった。
むしろ、NARUTO世界のキャラたちが邪魔に思えてくるくらいの話なので、ちょっとひどいなと感じた。

その証拠に、NARUTOのキャラたちではなく、映画オリジナルの人物と設定主体の話になっているので、主人公のナルトはともかく、主要キャラであるはずのサクラやカカシ、リーなどはまったくもって脇役扱いになってしまっている。
また、映画の主要人物である王子とその息子ヒカルのキャラクターデザインがまったく別物なので、さらにナルトたちとそぐわない。

ストーリーの流れ自体は、物語の王道を踏んでいるのだが、これはNARUTOの映画なのだから、「NARUTO」として作ればいいじゃないかという気持ちがどうしてもぬぐえなかった。
そういう意味で、非常にざんねんな一作である。

他のレビュアーの方で作画がまずひどすぎると書いている方がいらっしゃいますがそれはちょっと違うかと思います。
テレビ版と比較をすると作画監督などの問題で絵柄に多少クセが出るのでその点においてはしかたないかと。

作画がひどいというわけでは決してなく、むしろ動きは非常に丁寧でしたし絵柄も統一感があって崩れているところが見られませんでした。
上手く人物を動かすにはただ人を集めればいいのではなく優秀なアニメーターさんを集めなければこのような劇場版のクオリティは出せません。

作画目的で見た自分にとっては大変満足できる作品でした。

劇場版ナルト第三弾です。やっぱりナルトはいい映画だし
おもしろいですね。友情や愛情など勇気やいろいろ題材に
している作品です。絶対に諦めないナルトに感動です。

最近になってNARUTOにハマり、コミックスやアニメのDVDを集めるようになりました。個人的にはカカシ先生が好きで、劇場版のDVDを購入したのは第一弾の『大活劇！雪姫忍法帖だってばよ！！』に続き二度目でした。

カカシ好きの私にとっては、正直ちょっぴり期待はずれの作品でした。劇場版第一弾では大活躍だったのに、この作品での先生ときたら・・・浜辺での戦闘では敵の攻撃をまんまと食らうし、その自分をかばった兵士は目の前で粉砕されるし、イマイチ雷切も威力が感じられないし・・・終盤はというと、先生はナルト・サクラ・リーの補助役。敵の忍を倒さずに一般兵と写輪眼使って戯れて、最後はバタンキュー・・・

ちょっといくらなんでも弱すぎませんか！？私としては残念です。普段のカカシ先生の強さを信じてます（笑）

あと、絵が多少雑な印象を受けました。主題化も内容も、個人的には第一弾をオススメします。とは言っても、動物も登場するし、それまで心を閉ざしていた一人の少年が勇気を出すという筋が通った内容だと思うので、家族で楽しく鑑賞する分にはいいと思います。

DVD特典映像には満足だし、総じて評価は星3つです。