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ジョーク力養成講座

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 大修館書店
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内容は面白いが,構成は推敲不足かなぁ ★★★★☆
内容は他の方が書いておられる通りである.
これまでのジョーク集と違って,理論の章が立てられているところが大きな違いだろう.
ただ,その理論の章もツリー状に項目分けされて語られているわけではない.
例えば,章の最初でジョークの基本として6つのポイントが語られ,2つ目まで話したと思ったら,3つ目以降が無視されてそのまま別の話題に飛んでしまうといったことが多発するため,混乱を覚えてしまう.

あとがきで述べられている通り,著者としても初めての試みだったようで,苦労の跡が伺えると言えばそれまでかもしれないが.
外国語なしの「和訳版ジョーク体験力養成講座」です ★★★☆☆
出版社が大修館なので、原文(英語やフランス語)のジョークが紹介されていると期待していたが、これがはずれだった。 ジョークの原理を考える、理屈編は、ユーモアとエスプリの差などが面白く読めるし、最後の「オチ」を当てるチャレンジコーナーも新機軸で楽しい。ただジョークの大部分が外国生まれなのに、外国語原文の引用が全く無く、和訳バージョンの引用だけなのでがっかりした。 これで外国語・外国文化の学習の手段となるのかな? 本書はあくまで翻訳文化としてのジョークを取り上げる趣旨だったのかもしれず、僕の期待が間違いだったのかもしれない。「和訳版ジョーク体験力養成講座」が適切なタイトルかも。 フランス文学が専門の野内先生には、ぜひ仏語原文に解説つきの「フランス語ジョーク力入門」を書いていただけると嬉しいです。
分類に卓見 ★★★★☆
ジョークのレトリックをロシア・ジョークやユダヤ・ジョーク、江戸小咄などの実例を交えながら分析。チャレンジコーナーでオチを予想する問題がついているが、題名の通りジョーク力がつくかは分からない。

それはさておいても、ユーモアとエスプリの違い(ユーモアは感情に訴えるもので、エスプリは知性に訴えるもの)や、ジョークの分類(言葉遊びからブラックまで10種類)など、体系立てられていて面白い。

笑うためには多くの前提(「ジョークのトポス」)が必要とされる。フランス人にとってのベルギー人は馬鹿(インド人にとってのシク教徒もそうだ)、ヨーロッパ人にとってのアメリカ人は無作法の代名詞なのだ。それが社会的差別にもつながっているのだが、内輪うけほど面白がられるのはそのせいだろう。

「ベルギー人を数時間あそばせる手軽な方法とは?―両面に「裏を見よ」と書いた紙をあたえさえすればいい。」

日本のジョークは言葉遊びが多いという。それは同音異義語が多いという特徴と、それをもとにしてできた掛詞の高い評価からだ。でも、近年はオヤジギャグと言われるなど、「うまい事言う」のはあまり評価されないかもしれない。

私も幼い頃からウケ狙いが好きだったが、おかしさの条件である「ほどほどの」「優越感、ズレ、解放」がうまくいかず、人を実際に笑わせるにはなかなか至らない。特にこの頃は加齢のせいか、自分を落として笑いを取るというパターンが減ってしまっている。

「自己を笑う人間は自分の限界を心得ている。誇大な自己幻想から醒めている。そして愚かな自己をいとしんでいる。」……もっと自分を笑えるようになろう。